文献詳細
文献概要
今月の主題 Common Diseases リアルタイムの診断・治療手順 消化器疾患
急性肝炎
著者: 金山正明1
所属機関: 1平塚共済病院
ページ範囲:P.620 - P.622
文献購入ページに移動1)病歴聴取,身体所見観察のポイント
健康であった者が急に食欲不振,悪心,嘔吐,全身倦怠感,黄疸,発熱,上腹部痛などの症状の出現を訴えて来院した場合に通常,急性肝炎を疑う.急性肝炎を疑った場合,まず眼球黄染など,黄疸があるかどうかを観察する.黄疸が明らかでない場合にも,褐色尿の有無を問診する.褐色尿が確認されれば,黄疸の存在が強く疑われる.急性肝炎の症状は,黄疸以外は消化器疾患に共通する非特異的なものであるので,黄疸があるかどうかを確認することが第1のポイントである.黄疸や褐色尿が確認されれば,急性肝障害,胆道疾患にほぼ絞られてくる.
急性ウイルス肝炎と鑑別すべき疾患,および診断の要点を表1に示す.
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