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文献詳細

雑誌文献

medicina29巻5号

1992年05月発行

今月の主題 よくわかる水・電解質と酸塩基平衡

水・電解質はどのように調節されているか

Naの調節

著者: 丸茂文昭1 楊天新2

所属機関: 1東京医科歯科大学・第2内科 2東京医科歯科大学大学院

ページ範囲:P.744 - P.746

文献概要

ポイント
1)Naの調節では,いかにNaを細胞外液中に保持するかという自動調節機構が何重にも体内に存在する.Naを排泄しようとする機構は乏しく,わずかに心房性Na利尿ペプチドのみである.
2)自動制御機構の最大のものは,血圧上昇に対して糸球体濾過量を一定に保とうとする腎内血行動態調節機構である.
3)次いで重要なものは,レニン・アンギオテンシン・アルドステロン系で,アルドステロンの腎におけるNa再吸収作用である.
4)微小調節機構として,糸球体-尿細管バランス,および尿細管-糸球体フィードバックの2つの機構が存在する.
5)心房性Na利尿ペプチドのみがNa排泄に働き,循環血漿量増大などによる心房拡大により分泌が促進される.生理作用としては微小調節機構として働く程度と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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