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文献詳細

雑誌文献

medicina29巻5号

1992年05月発行

文献概要

今月の主題 よくわかる水・電解質と酸塩基平衡 トピックス

低Na血症補正とcentral pontine myelinolysis

著者: 寺野隆1 吉田尚1

所属機関: 1千葉大学医学部・第2内科

ページ範囲:P.889 - P.892

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 Central pontine myelinolysis(CPM)は,1959年Adamsら1)により最初に報告された疾患で,橋中心部の左右対称性の髄鞘の選択的脱随病変を特徴とする.元来,その原因として慢性アルコール中毒,低栄養状態に伴って生ずる疾患と考えられていた.CPM症例でアルコール中毒を伴う頻度は報告者により異なるが,外国の報告では51〜88%,国内では3%と大きく異なる.
 その後,成因に関しナトリウム(Na)異常との関連が注目され,近年,Norenberg2),Andersonらは臨床症例の検討より,低Na血症の急性補正が本症を発症させることを提唱した.その後,橋部以外に大脳皮質,小脳,中脳,内包前脚,被殼や視床などにも脱髄巣のみられる症例が報告されている3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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