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文献詳細

雑誌文献

medicina29巻6号

1992年06月発行

文献概要

今月の主題 内科医のためのCT・MRI MRI—頸部・脊髄

頸部のMRI診断

著者: 三枝裕和1 井田正博1 水沼仁孝1 有泉光子2 山岸二郎2 多田信平2

所属機関: 1大田原赤十字病院・放射線科 2東京慈恵会医科大学・放射線医学教室

ページ範囲:P.1064 - P.1068

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 頭頸部領域におけるコンピュータ断層撮影法(CT,MR)の意義は,耳鼻咽喉科学的に直視しえない深部組織を無侵襲に観察(病変の進展範囲を診断)しえることである.特にMRはCTに比較して軟部組織のコントラストに優れ(正常部と病変部の識別に優れ),非検者を横臥位のままあらゆる裁断面を撮像できることから,頭頸部領域の有力な診断法となった.
 反面,MRでは骨皮質や石灰化は無信号になるため(水分含量が低いため),微細な骨組織の変化(癌浸潤による骨皮質破壊や硬化)や病変内の石灰化の検出はCTのほうが優れている.歯料治療に用いた磁性物質はMRのアーチファクトの原因となる.さらにMRでは撮像に時間を要し,呼吸停止下の撮像ができないため,呼吸や嚥下による変動が大きい部位では微細構築の観察が難しいが,将来的には超高速撮影法の発展とともに解決されるであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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