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文献詳細

雑誌文献

medicina29巻7号

1992年07月発行

文献概要

今月の主題 虚血性心疾患Today 心筋梗塞の治療

心筋梗塞後患者の治療指針

著者: 光藤和明1 藤井理樹1

所属機関: 1倉敷中央病院・循環器内科

ページ範囲:P.1240 - P.1244

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ポイント
1)退院時期にある,安定した心筋梗塞患者に対する薬物療法は,
 ①再開通した冠動脈の再閉塞の予防
 ②二次予防(長期的にみた再梗塞の予防)
 ③残存する一過性虚血の予防
 ④心不全,不整脈などの合併症の治療
などを目的とする.
2)退院前の冠動脈造影は一般的には虚血の危険性の高い症例に行うが,急性期再開通療法を積極的に行っている施設ではほぼ全例に冠動脈造影は行われている.
3)PTCAなどインターベンションの適応は,一般の待期的PTCAとほぼ同様に考えて差し支えないが,左室心筋の回復が十分でない可能性を考慮に入れておく必要がある.
4)リハビリテーション:運動プログラムの適応には,再開通できたかどうか,合併症があるかどうかにより大きな差がある.柔軟な対応が必要である.
5)冠動脈硬化の危険因子の制御:喫煙と脂質代謝異常の制御により二次予防を期待し得る.高血圧,糖尿病のコントロールに関しては二次予防の効果は明らかでないが,全体的な予後を考えて良好なコントロールを保つようにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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