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文献詳細

雑誌文献

medicina29巻8号

1992年08月発行

文献概要

今月の主題 胸部X線からの肺疾患の診断と治療 均質性肺病変

肺アスペルギルス症

著者: 榊原博樹1 赤座壽1 古川博史1

所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部・呼吸器アレルギー内科

ページ範囲:P.1352 - P.1356

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ポイント
1)肺アスペルギルス症は宿主の免疫能や感染防御能の差異,肺局所疾患の有無により,侵襲性肺アスペルギルス症,菌球型アスペルギルス症,アレルギー性アスペルギルス症に大別される.
2)侵襲性肺アスペルギルス症は白血球の機能障害時に発症し,胸部X線写真上,区域~大葉性肺炎像,単発~多発性結節性陰影を呈することが多い.経過中に胸膜肥厚像やair crescent signを伴った空洞をみることが特徴である.
3)菌球型アスペルギルス症は胸部X線写真上,既存の空洞内にair crescent signを伴った特徴的な円形陰影として認められる.
4)アレルギー性気管支肺アスペルギルス症の急性期には,好酸球性肺炎による移動性反復性の浸潤影と粘液栓子による気管支の鋳型状陰影,無気肺像が特徴的である.慢性期には中枢性気管支拡張と肺の線維化による所見がみられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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