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高血圧症—薬物療法の限界
著者: 大島研三1
所属機関: 1日大内科
ページ範囲:P.29 - P.30
文献購入ページに移動 現代の医学の一般的傾向として,あまりにも薬効に頼りすぎ,安易に多数の薬剤を使用する結果,不測の弊害をひきおこしていることは,心ある人の警告してやまないところである。幸いにして高血圧については,それが不便と物議の対象ではあつたが,10年前から 「高血圧の治療指針」にのつとつて治療の体系が形づくられることになつたので,実際問題として,これが薬物療法の弊害の実例であるというものをみることは,ほとんどないといつてよい。しかし一面降圧剤はきわめて長期にわたつて連用するものであるから,そこにある意味で誤解と危険がある。
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