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文献詳細

雑誌文献

medicina3巻1号

1966年01月発行

診断のポイント

肺硬塞

著者: 友松達弥1

所属機関: 1神戸大内科

ページ範囲:P.41 - P.42

文献概要

 肺硬塞とは肺実質の出血性壊死で,血流の遮断によるものである。血流の遮断は多くは栓塞の結果起こる。したがつて肺栓塞と肺硬塞とは同意語でないことはもちろんであるが,肺栓塞は必ずしも肺硬塞に発展するとは限らない。なぜなら肺血管床においては肺動脈系の相互間においてもまた気管支動脈系との間においても吻合があるからである。それで臨床的にも肺栓塞と肺硬塞との間に多少異なつた臨床所見が見出し得る。しかし常に正確に鑑別できるとはいえない。肺硬塞の診断に当つてはまず栓子の存在条件あるいは発生要因が認められること,ついで本症に特徴的な臨床症状のあること,肺栓塞あるいは肺栓塞を立証する諸検査成績が得られることを知つておかねばならない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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