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文献詳細

雑誌文献

medicina3巻1号

1966年01月発行

文献概要

治療のポイント

新しい抗結核剤

著者: 五味二郎1

所属機関: 1慶大・内科

ページ範囲:P.47 - P.48

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はじめに
 初回治療の結核患者であれば,SM,PAS,INHの3者併用療法によつて,6カ月~12カ月で,90%以上の患者が菌陰性化しうることが,結核療法研究協議会,国立療養所の化学療法研究班などの研究成績によつて明らかにされている.12か月のSM,PAS,INHの3者併用用法によつて菌陰性化をみなかつた患者では,多くの場合この3者に耐性を示すので,二次抗結核薬による治療が必要となる。このような初回治療患者の10%に相当する一次抗結核薬に耐性を示す患者であつても,KM,TH,CSの二次抗結核薬による3者併用療法によつてその約半数は菌陰性化しうる。したがつて現在研究的に臨床実験が行なわれている新しい抗拮抗薬は初回治療患者の5%以下のものに用いられることになる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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