icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina3巻1号

1966年01月発行

文献概要

治療のポイント

睡眠剤の現状と使い分け

著者: 金子仁郎1

所属機関: 1阪大神経精神科

ページ範囲:P.53 - P.54

文献購入ページに移動
睡眠剤の種類
 睡眠剤は薬理学的には,1)脳への作用部位から皮質性睡眠剤と脳幹性睡眠剤,2)化学構造式からバルビツール酸誘導体と非バルビツール酸誘導体,3)睡眠効果から入眠剤,熟眠剤,持続眠剤などに分けられる。
 臨床的には早く,深く眠れるもので,さめた時に頭痛,めまい,嘔気,ねむけなどの副作用がなくて爽快な感じがし,しかも習慣性がないものが最もよい。バルビツール酸誘導体は入眠剤,熟眠剤,持続眠剤とそれぞれ特徴のある各種の眠剤がつくられたが,習慣性があるので,習慣性のないものとして非バルビツール酸誘導体がいろいろつくられた。しかしこれらの新しい眠剤も最初は習慣性がないと宣伝されても,長期間使用しているうちに習慣性があることがわかり,現状ではこれらの睡眠剤を不眠の原因と型に応じていかに使い分けるかが一番重要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?