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文献詳細

雑誌文献

medicina3巻1号

1966年01月発行

文献概要

ファースト・エイド

脳卒中

著者: 亀山正邦12

所属機関: 1東大内科 2浴風会病院

ページ範囲:P.55 - P.57

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 脳卒中発作を起こした患者を診療するに当つて第一に重要なことは,その脳卒中発作がどのような原因によつて起こつたものかを判断することである。脳出血,脳硬塞,くも膜下出血などの,定型的な場合には問題はない。しかし,脳卒中例の約半数は,非定型的な発病様式を示す。脳出血か脳硬塞かの判定に迷うことも少なくない。また,脳卒中発作例の多くは,往診先で診せられる。したがつて,十分な検査成績に頼ることはできない。発病時,あるいは発病前の患者の状態についても重要な情報を得られないことがある。しかも,そのような状況下において,なお,医師は,的確な診断,予後の判定を要求されるのみならず,的確な処置を施さなければならない。また,患者を診療に便利な,自宅なり病院なりへ移送しなければならない事態も,しばしば起こる。その際,患者を移送することが,安全か否かの問題も生じてくる。そのためには,現状における患者の重症度をできるだけ正確に判定する必要がある。
 脳卒中発作例で,次のような症状が認められる場合は,きわめて重症であり,予後は悪い。万やむをえざる限り,移送は禁忌とみなされる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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