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文献詳細

雑誌文献

medicina3巻1号

1966年01月発行

文献概要

正常値

PSP試験

著者: 古川俊之1

所属機関: 1阪大内科

ページ範囲:P.60 - P.61

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PSP試験の精度をめぐって
 PSP排泄試験は腎機能検査のうち,もつとも実施容易で臨床的に広く応用されている。しかし方法があまりに簡便なためにかえつてその成績が粗雑で誤差の多いもののように考えられる傾向が少なくないが,測定やそれに伴う操作が簡単でステップ数が少ないほど誤差混入の機会は少ないのであり,単なる推量でこのような結論を下すのは妥当でない。この種の誤解の一因と思われるものは,この検査の桁数が2桁であるのに対し腎血行動態やその他のクリアランス値では計算上幾桁でも数値が得られることであろう。今日ではこれらの検査が腎機能の指標として有する精度はほとんど同じで有効数字桁数も2桁程度であろうということが理論的にも推定されているから,単に無意味な桁数の多寡で差別があると考えるのはナンセンスである。第3にPSP試験の数値から正常,異常が鑑別し難いことが挙げられる。これには数値であらわされる機能検査というものの宿命とでもいうべき問題がひそんでいるのであるがこれは後に考察を加える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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