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文献詳細

雑誌文献

medicina3巻1号

1966年01月発行

文献概要

痛みのシリーズ・3

偏頭痛

著者: 清原迪夫1

所属機関: 1東大麻酔科

ページ範囲:P.62 - P.63

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 この偏頭痛症候群は,Wolfらによって(1938〜1948年)研究されて,一つの血管性変化が注目された。すなわち,Scotomasのような前駆視力障害―後頭部皮質の脳血管の収縮による阻血―によることが示された。しかも,亜硝酸アミルの血圧低下を起こさない程度の吸入で,5〜7分後には症候緩解が見られることから,paresthesiaやaphasiaをも説明できるとされた。
 頭痛は,通常,視症状が消失した後に現われ,外頸動脈分枝血管の拍動の増大(血管拡張を示す)を示し,蓚酸エルゴタミン(0.4mg)の静注後,縮期および弛期血圧が上昇すると,側頭部の拍動振幅は減少し,そのあとで頭痛は軽減,ついで緩解する。このことは,総頸動脈の圧迫が一時的に頭痛を消失させ,圧迫除去で頭痛が再現するPickering(1939)の報告の裏づけをするものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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