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文献詳細

雑誌文献

medicina3巻10号

1966年10月発行

治療のポイント

慢性関節リウマチ

著者: 佐々木智也1

所属機関: 1東大・物療内科

ページ範囲:P.1428 - P.1429

文献概要

慢性関節リウマチの機能的予後は絶対に不良か
 どのように医師が努力しても予後絶対不良の慢性疾患に対しては,本来そうであつてはならないことは承知していても,医師も神ではないので治療に対する熱意が沮喪しがちである。慢性関節リウマチrheumatoid arthritisは絶対になおらないという誤つた考えかたが広く信じられているので,この病気もある意味で医師からみはなされやすいものである。しかし,多数例についてその予後を調べてみると,初期に入院を要する程度の者のなかでも重度の身体障害者となるのは約10%にすぎず,全患者の1/3はほとんど機能障害を残さずに病勢が停止するものである。この数字は十分な治療が長期にわたつて行なわれるならば,さらによい結果に変えうるものと思われる。すでに相当程度の障害を発生した者についても,何年間かにわたり適切な治療を継続すると,機能的にいちじるしい改善のみられる事実(間 得之,1965)はこの考えかたを支持するものである。希望があるのであれば,医師はどのようにすべきであるのか。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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