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雑誌目次

雑誌文献

medicina3巻12号

1966年12月発行

雑誌目次

EDITORIAL

工学の眼から

著者: 阪本捷房

ページ範囲:P.1693 - P.1695

学問分野
 学問分野は非常に広く,そのおのおのが専門とするところに深く深く進みつつあり,またそのようにすることが学問の発展をうながすことになることは事実である。そのようにこまかくなつた分野をすべての場合に分割したままで扱つていくことは,煩雑さの点から必ずしも好ましいことではないので,大学を一例にとれば学部というような形態でまとめられている。工学と医学とはそれの発生過程において違う途をあゆむように運命づけられており,それぞれ独自の立場で運用されているのでどこでもこの両者は全然別個の分野であるというような印象が深い。
 医学を基礎医学と臨床医学とに分けてみると,いずれも生物学を主体としていることに変わりはないが,その分担する分野がおのずから異なることは明らかである。この基本になる生物学の代わりに物理学あるいは化学を考えると,その基礎的部分は理学となり,応用的部分は工学になる。このように応用的部分ということに目をつけてみると,工学と臨床医学とははなはだしく近接したものの感じがする。この両者は根本的に基本となる学問が違うのであるから同一視することは矛盾があるが,そのような基礎学を基として応用面をきり開いていく手法にはおのずから共通的要素が生まれてくるのもまた当然であろう。

今月の主題

慢性肝炎という診断

著者: 楠井賢造

ページ範囲:P.1696 - P.1699

 近年,慢性肝炎という語は多くの実地医家のあいだでかなりひんぱんに用いられているようである。しかし,その症状は複雑で,定義づけも必ずしも確定されてはいない。ここでは,ウイルス肝炎の経過を中心に,あくまでも臨床的な観察によつて,どの程度正確な診断をつけうるか,という問題について考察する。

人間ドックのフォローアップ

著者: 日野原重明

ページ範囲:P.1708 - P.1712

 人間ドックのfollow upの研究は,その成績から,日本人の老化現象や,加齢とともに現われる成人病の頻度や死因の頻度を推知することができる。8年から11年にわたるfollow upから得た生存者と死亡者の実体について。

<話合い>慢性疾患の医療はどうあるべきか

著者: 小原辰三 ,   小野田敏郎 ,   上田篤次郎 ,   春日豊和 ,   小倉敏郎 ,   長崎太郎 ,   阿部正和

ページ範囲:P.1700 - P.1707

 慢性疾患の医療は,重大な局面にきているようだ。綜合病院の体制は,急性疾患に中心がおかれている。しかし,病院にまわされた患者は,はたして家庭医のもとに帰されているだろうか。慢性疾患病棟の必要性もある。
 このへんで,老人病とともに慢性疾患の恒久的システムを考えるときにきているが……。

診断のポイント

いちじるしい肥満体の患者を診たとき

著者: 後藤重弥

ページ範囲:P.1713 - P.1715

 近時肥満の問題は,ことに小児肥満をめぐつて,かなり日本でもとりあげられてきた。肥満は,中年では一般的のものでもあるが,米国では人口の3%弱約500万人が,標準体重を20%以上も上まわる病的肥満であるといわれ,ことに女子に多いようである。

コクサッキーウイルス感染症

著者: 中尾亨

ページ範囲:P.1716 - P.1717

 コクサキーウイルスはエンテロウイルスの一つで現在まで表1のごとき疾患を起こすことが知られており,多彩な臨床像を示すわけである。哺乳マウスに起こす病変によつてA群,B群に分けられ,A群には24型,B群には6型あることが知られている。このうち重要な疾患はヘルプアンギーナ(夏かぜを含む)無菌性髄膜炎,発疹症,流行性筋痛,心筋炎,心嚢炎などである。

内頸動脈閉塞症

著者: 里吉営二郎

ページ範囲:P.1718 - P.1719

内頸動脹閉塞症とは
 いろいろの原因で内頸動脈が完全に閉塞した場合に,これを内頸動脈閉塞症とよんでいる。この名称は一般的に診断名として用いられているが,厳密には病理学的な変化をさしているものであろう。その症状も多彩で,まつたく無症状のものから意識障害を伴う片麻痺まであり,臨床診断も容易でない場合が少なくない。

治療のポイント

急性胃拡張

ページ範囲:P.1720 - P.1721

慢性気管支炎患者の生活指導

著者: 菅邦夫

ページ範囲:P.1722 - P.1723

治療方針をきめるにあたつて
 ひとくちに慢性気管支炎といつても,原因・成立条件・持続・軽重などさまざまである。治療の根本は,それぞれについて慢性化の要因を追求し,それを除去することにある。そのもっとも明白なのは気管支に一定の解剖学的変化(拡張・狭窄など)がある場合である。もしもこの変化が巣状に限局しているならば,外科手術によつて根治させることができる。しかし,変化が全般的にびまん性または散在性である場合は,手術的に処置することは不可能で,保存的治療のほかはない。これは治療上もつとも難渋する場合である。それでも多くの場合,内科的治療と日常の注意を根気よくつづけることによつて,いちじるしく改善させることができる。
 慢性気管支炎の過半は,気管支に明確な解剖学的変化を証明しない。それらの原因や慢性化の要因は一様でなく,したがつて治療方針も一律でないが,共通していえることは,生活様式や環境条件が大きな影響を与えている点である。したがつて慢性気管支炎の治療では,生活指導がその根幹をなしているといつてもよいほどである。

浮腫患者の輸液

著者: 加藤暎一 ,   和田孝雄

ページ範囲:P.1724 - P.1726

輸液の目的
 浮腫患者に輸液というとなにかparadoxicalな感を受ける。過剰な体液を使えぬかとの素朴な疑問も起こるが,案外特別な考慮もせず日常の臨床で実施されており,腹水のある肝疾患での輸液もその一例であり,また心疾患で低Na血症があるからとNaClを与え浮腫の増強をみるのも,浮腫患者の輸液を誤つたためである。
 本来輸液の目的は,①水,②電解質,③熱源の補給にある。浮腫のさいの輸液は,通常と異なり,主として熱源の補給のためである。わずかの水で熱源を与えるには高張液を用いればよいが,血管を損傷するので,多くは10%程度の糖液で与えることになる。そうすると残りの90%は水であり,この水が案外くせもので油断がならない。

薬の反省

精神安定剤使用のさいの精神療法的な配慮

著者: 小此木啓吾

ページ範囲:P.1728 - P.1729

薬物万能の現状
 精神安定剤の使用が,神経症や心身症の治療の主役を演じているのは,周知のとおりである。しかし,われわれ精神科医の立場からみると,この現象は,必ずしも好ましいことではない。むしろ,本来なら,精神療法的なはたらきかけこそ,治療の主役にならなければならないからである。
 ところが,実際の診療では,①一人々々の患者の診療時間にはかぎりがある,②健保点数のうえからみて,精神療法は時間と労力の消費が大きすぎて医師側の背負いこみになる,③患者は明日の健康より,いますぐの苦痛の軽減を求め,それが得られれば,目的を達したと思いやすいので,対症療法的な効用度の高い治療を歓迎する,④一般医療の慣習,とくにわが国の習慣では,医者とは"薬をくれる存在"である。医者も投薬を最良の手段,患者もお薬を最善のプレゼントと考えるしきたりがきわめて根強い,などの理由から,いぜんとして薬物投与が主役の位置をたもつているのが,わが国の現状である。

器具の使い方

使い捨て医療用品—物を捨てる医療の運営

著者: 原素行

ページ範囲:P.1730 - P.1731

 使い捨て(disposable)医療用品が世に出て注目されはじめた。およそ二つの理由からであるが,その背景は消費革命の時流である。その一つが,医療のモラル,われわれ医師としてもつとも重視する必要があるもの,その二は労務管理のテクニックとして,人手不足の対策と,賃金高騰に対する問題であろう。
 これら二つの因子は,それぞれ異質のフィロソフィーであるにもかかわらず,相反発することなく,仲よく同舟して,時流にのり,しかもその加速度は,使い捨て用品のシェアを拡げはじめた。

ファースト・エイド

熱傷の応急処置

著者: 林周一 ,   八木義弘

ページ範囲:P.1732 - P.1733

 近代医学の進歩は実にめざましいものであるが,熱傷の治療法に関するかぎり,とくにわが国ではめだつた進歩もなく,いまだに局所療法ではチンク油を創面に塗布するといつたような,むしろ避けるべき治療法を行なつている場合すらある。本稿においては熱傷患者の救急処置を重点にまずどうしたらよいか?という点を論じていきたいと思う。

正常値

17-KS 17-OHCS

著者: 屋形稔

ページ範囲:P.1770 - P.1772

 17-KS,17-OHCSの測定はともに副腎皮質機能を知るためにもつとも広く用いられる。とくに尿中1日排泄量はルチンの方法として欠くべからざるものになつた。しかしいずれももつとも大きな問題点は正常値が報告によりかなりの差のあることで,したがつてこれに関しての論議が多くみられる。正常値の決定はステロイド測定法においてとくに大きな意味を有する。さて,血中値の測定も副腎の動態または特殊疾患に尿中値の測定と相俟つて有用なことが多いが,今回はとくに尿中17-KS,17-OHCSの正常値に関してのみ述べることにしたい。

他科との話合い

内科・外科境界領域の誤診—急性腹症を中心に

著者: 佐々木智也 ,   四方淳一 ,   渡辺良孝

ページ範囲:P.1759 - P.1767

 専門分化により全体像の把握がうすれてきた,あるいは治療の進歩,症状のあらわれかたの変化など,新しい時点での誤診の要因もふえつつある。また誤診は医師個人の能力によること大であるが,医療体系全体にかかわる問題もあろう。急性腹症を例に,「誤診」の問題にとりくんでみよう。

基礎医学

心臓と自律神経

著者: 後藤昌義

ページ範囲:P.1774 - P.1779

 心筋の自律神経支配は部位によつて大差があり,かつ各部位は調律,刺激伝導,収縮,房室遅延など特異な機能を分担する。また心臓は一応独立しながら体内の要求に即応して作動する。ゆえに体内情報をもたらすfeedback systemとこれが心臓各部の異つた機能にいかに適切に作用するかが問題になろう。

リウマチ熱の診断

著者: 永山徳郎 ,   福田宏志 ,   加藤裕久 ,   小田禎一

ページ範囲:P.1736 - P.1740

はじめに
 リウマチ熱という病気は,もともと"関節痛を伴う熱病"といつた程度に理解されていた。ところが聴診器が発明されて心臓障害が共存すること,小舞踏病もリウマチ熱に関係が深いことがわかり,さらにA群溶連菌の感染とリウマチ熱の発症との関係が明らかになるにつれて,リウマチ熱の概念が現代化されてきたのであるが,その反面リウマチ熱の診断が混乱する結果になつた。
 Jones(1944)は,リウマチ熱の多種多様な症状を主基準と副基準に分けて症状のそれぞれに診断的価値をもたせて,リウマチ熱の診断を理解しやすくした。しかし主基準に「リウマチ熱の既往」「関節痛」をいれた点に不備があり,1955年にアメリカ心臓協会の小委員会よりJonesの意見をいれた修正(modified)Jones基準が発表された。この基準が広く現在一般に使用されているが,1965年に新しい改訂(revised)Jones基準が発表された。このように,リウマチ熱を診断するための手引きである診断基準が,アメリカで検討が加えられている事実は,アメリカにおいてもリウマチ熱の診断が適確に行なわれていないことを示すものであろう。

症例 心音図の読みかた(3)

先天性心疾患の心音図(1)

著者: 楠川禮造

ページ範囲:P.1781 - P.1784

心房中隔欠損症(図1)
 症例 39歳男。主訴は体動時の心悸亢進。
 現症 体格小,チアノーゼを認めず,胸部の変形はない。心電図で不完全右脚ブロックおよび右心室肥大像を認め,胸部X線像で左第2弓および右第2弓の拡大,および肺血管陰影の増強を認める。

急性心包炎の1例

著者: 田中教英

ページ範囲:P.1785 - P.1787

 心包炎(心膜炎)は心外膜の炎症で多くの場合は他のある種の疾患の部分的あるいは二次的疾患としてみられることが多い。すなわち細菌感染症,結核,リウマチ熱などのような全身性疾患の結果としてきやすく,その頻度は一般に少ない。
 私は結核性と考えられ,約2lに近い大量の液貯溜を認めた急性心包炎の1例を経験したので報告する。

見逃がされている心筋硬塞

著者: 八島顕

ページ範囲:P.1788 - P.1788

 心筋硬塞の症状は主訴に強い胸内苦悶があり,疼痛,恐怖感などの発作をきたし,ときにはショック状態となつて,検査上でも赤沈促進,白血球数増加,微熱,SGOT値上昇があり,また心電図でもST,T波の変化を伴つた,深くて幅の広いQ波が出現するから,その診断はさほど困難ではない。解剖学的には,瀬戸八郎教授(東北大)は,心臓には心内膜から心外膜にいたるまで,多数の知覚神経終末が認められ,ことに大動脈弓下部・冠状動脈・心静脈にはいちじるしくこれが発達しているから,心疾患のさいには激しい前胸部疼痛を訴えると説明している。
 しかしながら,心筋硬塞が実際にあつて見おとされている場合もあり,1923年Wearnはこのような潜在性心筋硬塞(sog. stummen Myokardinfarkt)に対して,silent myocardial infarctionと命名した(Wearn, J. T.:Amer. J. med. Scl 165(1923)250.)。

グラフ

高血圧の眼底所見

著者: 樋渡正五

ページ範囲:P.1682 - P.1683

 高血圧を惹起する疾患は,良性悪性高血圧症,動脈硬化性高血圧症,各種の腎糸球体腎炎,妊娠中毒症,子癇および子癇前駆症状,腎疾患としてのアミロイド萎縮腎,鉛中毒による萎縮腎,多発性嚢胞腎,褐色細胞腫や結節性動脈周囲炎,Cushing氏病などがある.
 これらの際にみられる眼底所見の病期による分類は大体2つの系統にわけられる.すなわち1つは英米学派を代表するKeith,Wagener and Barkerの分類であり,他はドイツ学派の代表であるThielの分類である.これらはいずれも分類が完壁というわけではなく,したがつてその後,Wagener-Clay-Gipnerの分類や,Scheieの分類,さらにはまたこれらの分類の変法が用いられて今日に至つている.Keith-Wagenerの分類は全身所見および眼底所見を比較的簡単に記載しているにもかかわらず要を得ていて今日ひろく使用されている.Thielの分類はVolhardの赤色および蒼白(白色)高血圧の概念を適用した眼底所見の分類で,赤色と白色高血圧の中間型として移行型高血圧をとつており,Scheieの分類は高血圧性の眼底変化と動脈硬化性所見とを分けて考察することを強調している.Scheieによれば高血圧性の変化は,1度は網膜細動脈の軽度の狭細,2度は動脈の狭細が著明で,所によつては細動脈の口径不同がみられる.

コクサッキーウイルス分離法

著者: 甲野礼作

ページ範囲:P.1685 - P.1687

 コクサッキーウイルスは,A,B2群に分けられ,その両者の性質がかなり異なつている。
 A群はヘルパンギーナ,夏かぜ無菌性髄膜炎などの原因になり,主として乳のみマウスによつて分離されるが,B群は無菌性髄膜炎,流行性筋痛症などの原因となり,サル腎細胞,HeLa細胞などの組織培養細胞を用いて分離されることが多い。コクッサキーウイルスはA群1〜24型,B群1〜6型の血清型に分類されている。(A23はECHO9としてコクサッキーウイルスから除外された)。A群およびB群コクサッキーウイルスの性状を表1に示しておく。ここでは主として乳のみマウスによる分離法について説明したい。

免疫電子顕微鏡法

著者: 安田健次郎

ページ範囲:P.1688 - P.1690

 本法は標識をほどこした抗体を染色液として使用し,組織内に存在する求める抗原と特異的抗原抗体反応を起こさしめ,電子顕微鏡によつてその標識の局在を観察することにより目標の抗原の位置および分布様式を間接に知る方法である。したがつて本法の原理は光学顕微鏡レベルにおける螢光抗体法とまつたく同じであり,ただ標識として使用する物質および観察の方法が異なるのみである(図1)。抗体につける標識の種類によつて本法をつぎの4種類に大別することができる。
 1.ferritin標識抗体法(Singer,1959)

検査データの考えかたとその対策

尿糖陽性

著者: 阿部正和

ページ範囲:P.1677 - P.1677

 尿タンパク,尿糖の検査がほとんどルーティン化したことは大変結構だが,タンパク陽性すなわち腎臓病,ブドウ糖陽性すなわち糖尿病という条件反射的な診断はおおいに反省すべきである。

きのう・きよう・あした

ますらお派出夫会

著者: 島村喜久治

ページ範囲:P.1741 - P.1741

×月×日
 4年前沖縄の結核事情の観察を命ぜられて行つてみて,結核専門医の不足が致命的であつたので,内地から専門医を送りこむ方式を意見として具申した。そのせいかどうか,その後,国立療養所と結核予防会から6カ月交代で専門医を派遣することになり,勧誘状(などといつては叱られる。適任者を推薦されたいという公文書)がまわつてきて,全国の国立療養所や結核予防会から,もうすでに,のべて90人ほどの専門医が派遣された。いまも,結核医だけでも10名行つている。
 ところが,国立療養所といえども専門医は潤沢ではない。そこでめだつのが,統合して60人も専門医がいるわが病院である。2人や3人は出せるでしようという監督官庁のお声がかりといいだしつぺの弱みと,60人を擁するわが医局のヒューマニズムとで,半年ごとに東京病院から最低2人ずつ,多いときは5人も沖縄へ出張しはじめた。

If…

"行きつけばまた新しき里の見え"—山極勝三郎博士との対話

著者: 長谷川泉

ページ範囲:P.1742 - P.1743

日本で開かれた国際ガン会議
 長谷川 日本で初めて開催された第9回国際ガン会議が大きな成果をおさめて去月29日に終わりました。68力国の参加国,4442名という世界各国のがん学者の参加を得ての国際会議で,いまさらながら先生の研究業績をつぐ日本のがん研究の精進の成果がある前提で初めてこの成功が評価されると思います。その意味で,先生の遺影がひときわ光つていた国際ガン会議でした。
 山極 わしらの時代はすでに終わった。山極・市川のタールガンが成功したのは1915年だから,それからもう50年もすぎている。昨年人工がん完成50年記念行事があつたことは知つている。科学は日進月歩だから,がん研究はもつと大幅な進展を見せるだろう。4年後の1970年に第10回国際ガン会議がアメリカのヒューストンで開かれるときには,がん研究は治療面と結んでの飛躍を見せていることだろう。

私の意見

保険診療についての二つの提案

著者: 三谷純

ページ範囲:P.1746 - P.1746

 日常の診療をとおして,もつとも切実に感じていることといえば,臨床医たる以上,患者のことにふれざるをえないだろう。相手はイキモノであつて,かわいいときはかわいいがすぐに文句もいうから,気短かで頭にきやすい人に医師たる職業はつとまらないかもしれぬ。つまりぶうぶう不平不満をもらさぬ,姿勢の正しい人種を医師だとすれば小生のごとき浅学菲才の若造ならいいたいこともいえそうだし,内科の一勤務医の立場で,はなはだ潜越だが意見を述べたい。というより雑感,愚痴というべきものかもしれない。

自衛隊衛生勤務の概要

著者: 高野敏雄

ページ範囲:P.1747 - P.1747

 警察予備隊も発足後17年を迎え自衛隊へと衣替えした。累次の災害派遣,オリンピック支援などでだんだん実体が世間に認識されてはきたが,こと衛生に関してはあまり知られていないので陸上自衛隊の衛生勤務のあらましをご紹介する。
 旧軍と似たような任務をもつている自衛隊はやはり似たような衛生組織をもつているが,昔と違うところは師団,連隊の衛生組織がそれぞれ師団衛生隊,連隊衛生小隊というように衛生科だけの独立した部隊を作つていることである。昔と比べて一長一短はあるが衛生面からは好つごうのことが多い。

私のインターン生活

医学の未来像は私たちの手で

著者: 本原征一郎

ページ範囲:P.1748 - P.1748

私たちの求めるもの
 インターン制度。数ある制度のなかでも,制定時の理想と現実とのへだたりがもつとも大きいといわれる制度。条文を制定すれば,予算のうらづけがなくても医学教育ができると考えている為政者に,われわれは訴えつづけねばならない。「インターン生は霞を食べて生きてはいけない。経済の保障なくして勉強はできない,よき医師は育たない」と。
 この制度の不備な点については,すでに制定時から幾度となく指摘され,改善が叫ばれてきました。人により多少のニュアンスの違いはあれ,要するに1)経済的保障,2)身分の確立,3)教育の保障の3点が,われわれインターン生の要求の根本です。この要求の実現のために,数年来,年々激しさを加えているインターン闘争が,どのように展開され,いかなる方向に向かつているか,大学院や医局の問題といかに結びつくかということに関しては,すでに本誌9月号で,阪大の佐川君が述べておられるので,ここではすべて省略いたします。ただ,とくに年配の先生方の誤解を解くために一言ことわつておきたいのは,私たちがインターン制度廃止という場合,それは,ただなんでもいいからなくしてしまえというのではなく,6年間の学生時代から入局までの長期間にわたるむだのない新しい医学教育制度を作りなおすことを前提としているのだということです。

請求明細書から診断・治療な検討する・II

糖尿病について

著者: 堀内光 ,   古平義郎 ,   知久祝康 ,   柴田一郎

ページ範囲:P.1798 - P.1803

食事指導の実際
 柴田 それから食事療法,これはなかなかむずかしい問題だと思いますけど,わかりやすくご説明くださいませんでしようか。

痛みのシリーズ・14

話題の鎮痛剤

著者: 清原迪夫

ページ範囲:P.1792 - P.1793

 A 痛みのしくみがよくわからないから,理想的な鎮痛剤が出現しないという半面,偶然,べつの過程から思いがけない良薬が出現してくることもありますね。ペニシリンのように……。
 B たしかにそうですね。そういう研究がまた論理的に追及されている「しくみ」を,それ以上に明解にしたことはいままでにもいくつかあり,車の両輪のように将来も多く期待されますね。

Bed-side Diagnosis・12

A Case of Generalized Muscular Weakness in a Young Woman

著者: 和田敬

ページ範囲:P.1790 - P.1791

In the Corridor of a Hospital:
 Dr. A(Medical Resident):The next patient for you to see is a 50-year-old housewife who was admitted here two days agow ith a chief complaint of periumbilical pain for the past five days. Five days ago, she developed a periumbilical pain associated with some loose bowel movements. At first, her family physician was not impressed with her condition. He thought it to be gastrointestinal flu. However, he decided to send her here two days after the onset of the symptoms.

ルポルタージュ

新しい私立病院のありかたを示す—仙台市・佐藤病院をたずねて

ページ範囲:P.1794 - P.1795

 人手不足を設備と組織の合理化でおぎない,とかく人間不在に流れやすい人間医療を,守備範囲の厳しい設定と,他の大病院との緊密な相互依存,共調で救い,制度の欠陥を医の心で包みこみ,90床のベッド医療にあまねく院長の血脈をかよわして,今後の私立病院の新しい家庭医的医療のありかたを示している仙台市の佐藤病院にスポットをあててみた.

統計

医療施設における受療患者—傷病量について

著者: 菅沼達治

ページ範囲:P.1679 - P.1679

 厚生省では傷病統計の一つとして,医療施設の面から「患者調査」を行なつています。これは全国の病院から1/10,診療所から1/100を,層化無作為抽出によつて選び,毎年7月の水曜日1日に医療施設を利用した患者の状態を調査するものであります。
 昭和40年7月14日の調査結果によりますと,全国の受療患者数は表のとおり,580万8千と推計され。国民17人について1人が調査日に医師の診察,治療を受けたことになります。しかし,再来患者のうち調査日に医療施設を訪れなかつたものは,この数には含まれておりません。そこでその当時医師の管理下にあつた患者を診療間隔から推計しますと,患者総数は1,625万に達し,国民6人に1人の割合になります。40年の結果を10年前と比べますと,全施設では2倍の増加を示し,施設の種類では歯科診療所が2.5倍ともつともいちじるしい伸びを示しています。一方この10年間に施設数は1.3倍,病床数は1.7倍近く増加していますが,受療患者の増加はこれを上まわつております。このような増加は実際に傷病が増えたことよりも,施設の増加,国民皆保険の達成,生活水準の向上によつて,以前より医師にかかりやすくなつたためと考えられます。

文献抄録

粘液水腫の家族内発生J Med Genet 2:173〜180(Sept)1965,他

著者: 浦田卓

ページ範囲:P.1796 - P.1797

 粘液水腫患者38名を1シリーズとして,よく調査したところ,親戚に粘液水腫にかかつているものが5名いた。この5家族には,発端者(遺伝家系の)5名のほかに,粘液水腫にかかつている患者が14名もいたのである。第6番目の発端者には,甲状腺中毒症の娘が1人いた。上記5家族のうちの,もう一つの家族には,甲状腺中毒症患者がいたが,2家族には,非中毒性甲状腺腫にかかつている親戚がそれぞれ1人いたのである。
 さて,つぎは結論であるが,以上の所見は,上記家族に粘液水腫の劣性遺伝(性の影響を受ける)があると考えれば説明がつくが,また,甲状腺中毒症と非中毒性甲状腺腫とは遺伝的に粘液水腫と関連しているのではなかろうかと,従来いわれていたところとも,うまく合致する。しかしながら,遺伝のほかにも,環境因子が粘液水腫の原因に重要な役割を演じているかもしれない。

話題

国際破傷風会議に出席して

著者: 海老沢功

ページ範囲:P.1727 - P.1727

 1966年7月15日から4日間スイスの首都ベルンで国際破傷風会議がW. H. O. とスイス学術会議の主催で開かれた。会員は東欧(ソ連,ユーゴスラビア,チェコスロバキア),西欧(スイス,フランス,デンマーク,スエーデン,英国,その他),アメリカ,カナダ,ブラジル,アフリカ諸国,日本などほとんど全世界の著名な研究者で約80人ぐらいであつた。ベルンの市立病院Tiefenauspitalの外科部長PD Dr. L. Eckmann(破傷風に関する著書あり)が原動力となつてはたらき同病院内で開催された。
 会議のテーマはつぎの6項目である。破傷風の疫学,細菌学,発生病理,免疫学,予防治療。この間数回にわたつて全世界の医師の手本となるような「破傷風の予防指針」の草稿を一言一句まで討論した。本会議の内容は後日Hans Huberにより単行本として発行される予定である。

関連各科の交流を介しての相互理解をめざす—日本医学放射線学会第3回臨床シンポジウムから

著者: 小林敏雄

ページ範囲:P.1789 - P.1789

 第3回臨床放射線シンポジウムは,さる10月13,14,15日の3日間,松本市民会館および松本ビルにおいて開催された。このシンポジウム部会は,第1回(1964)は奈良で,第2回(1965)は東京で行なわれた。日本医学放射線学会の秋季大会に相当するもので,臨床的課題を主とし,学会員でなくても討論に参加できることを特徴とする。グレンツゲビートのなかに成り立つともいえる本邦放射線医学の現況から,関連各科との知見の交流を介して,相互理解とレベルアップを期する目的で生まれたもので,開放的でユニークな性格を有するのである。

ニュース

明年度医療関係予算要求の問題点

著者:

ページ範囲:P.1780 - P.1780

 厚生省の来年度の重要施策は七つあるが,そのうち救急医療体制の確立,へき地医療対策の強化,医療保険制度の改善の三つの施策は医療関係施策である。あとの四つは生活環境施設の整備,公害対策の推進,保育所の整備,老人福祉対策の強化であるが,このように医療関係施策を三つも重要施策のなかにかかげたことは,鈴木厚相の医療問題に対する熱意のほどがうかがわれる。しかしながら,日本医師会も指摘しているように,その内容を見ると,わりあいに機械的な積みあげ作用が行なわれており,医学医術あるいは日本の社会経済的な背景を十分に考慮した適格な詰あを欠いているものがあるといえそうだ。
 まず,救急医療対策費を見ると,救急医療センターとして市立センター3カ所と国立病院7カ所の整備費のほか,公立,日赤,済生会などの基幹病院の救急機能強化5カ年計画の初年度分100病院の医療機器整備費や,救急医療機器サプライセンター15カ所の整備費を新たに要求している。民間救急病院・診療所の整備は,医療金融公庫の資原を310億円に増額して,優先的に融資する方針である。ここ数年の懸案事項であつた救急病院・診療所に対する協力奨励費は,応援医師の謝金と空床確保の経費として,一施設当たり30万円弱の定額補助金を要求している。

臨床メモ

一般医と痔

著者: 永井友二郎

ページ範囲:P.1715 - P.1715

 一口に痔といつても,痔核と痔瘻ではたいへんちがう。またそれぞれの軽重や合併症としての脱肛のあるなしなど,痔の病態はさまざまである。
 私は痔瘻は内科的に加療する方法を知らないので,痔瘻とわかれば,外科にお願いする。

"疲れやすい"という訴えをどう考え,どう処理するか

著者: 浦田卓

ページ範囲:P.1787 - P.1787

 まず病気の頻度順から考える。日常診療で圧倒的に多いのは,いわゆる"かぜ"症候群である。その頻度は人によつてさまざまであるが,多い人で90%程度,ふつうは60%前後である。つぎに多いのが純ノイローゼ,つまり精神神経症である。奇妙なことに,その頻度は外来患者のほぼ30%ということに,権威者のあいだで一致している。かぜを60%とおさえ,ノイローゼの30%を加えると,90%である。残りのほぼ10%をいろいろな病気が占めるというわけである。
 そこで,"疲れやすい"という訴えをもつてくる患者をしさいに調べてみると,私の独断的な感じであるが,いわゆる"かぜ"がやはり圧倒的に多い。鼻汁,咳,咽頭痛などを訴えてくれば,かぜとすぐにも診断ができるが,ビールス感染相でも,上記の主徴がほとんどないか,まつたくないと,その主訴は"疲れやすい"であつて,診断がつきにくい。またビールス感染相を通り越して,細菌感染相にはいると,咽頭,とくに扁桃,口蓋柱,それらの裏側などをうまく観察しないと診断がつかない。咽頭にほとんど所見がなく,肺野に粗裂な呼吸音だけということもある。

今月の表紙

「ジェンナーの像」

著者: 本田一二

ページ範囲:P.1680 - P.1680

 ロンドンのケンジントン公園に,エドワード・ジェンナー(1749-1823年)の銅像がある。左手をかるく下顎にあて,右手に書物を持ち,慈父のおももちをした坐像である。
 ジェンナーは,ロンドンで有名な病理学者,外科学者のジョン・ハンターに師事した後故郷グロスターシャーのバークレイに帰り,医業を営んで人望を得ていた。「牛痘にかかつたものは天然痘にかからない」という農民の伝承をあたため,長年の考察をかさねて1796年5月14日,最初の人体接種実験を行なつた。牛痘にかかつた農家の娘サラー・ネルメスの膿疱疹から液汁をとり,村童ジェームス・フィップスの腕に接種した。少年の牛痘はかるく経過し,ついで天然痘を接種したが,これがつかないことを実証した……。

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メディチーナがとりあげた今年の主題

ページ範囲:P.1734 - P.1735

1月
高血圧症—薬物療法の限界
大島研三

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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