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文献詳細

雑誌文献

medicina3巻12号

1966年12月発行

文献概要

基礎医学

リウマチ熱の診断

著者: 永山徳郎1 福田宏志2 加藤裕久2 小田禎一2

所属機関: 1九大・小児科 2九大小児科教室循環器研究室

ページ範囲:P.1736 - P.1740

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はじめに
 リウマチ熱という病気は,もともと"関節痛を伴う熱病"といつた程度に理解されていた。ところが聴診器が発明されて心臓障害が共存すること,小舞踏病もリウマチ熱に関係が深いことがわかり,さらにA群溶連菌の感染とリウマチ熱の発症との関係が明らかになるにつれて,リウマチ熱の概念が現代化されてきたのであるが,その反面リウマチ熱の診断が混乱する結果になつた。
 Jones(1944)は,リウマチ熱の多種多様な症状を主基準と副基準に分けて症状のそれぞれに診断的価値をもたせて,リウマチ熱の診断を理解しやすくした。しかし主基準に「リウマチ熱の既往」「関節痛」をいれた点に不備があり,1955年にアメリカ心臓協会の小委員会よりJonesの意見をいれた修正(modified)Jones基準が発表された。この基準が広く現在一般に使用されているが,1965年に新しい改訂(revised)Jones基準が発表された。このように,リウマチ熱を診断するための手引きである診断基準が,アメリカで検討が加えられている事実は,アメリカにおいてもリウマチ熱の診断が適確に行なわれていないことを示すものであろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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