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臨床メモ
"疲れやすい"という訴えをどう考え,どう処理するか
著者: 浦田卓
所属機関:
ページ範囲:P.1787 - P.1787
文献購入ページに移動 まず病気の頻度順から考える。日常診療で圧倒的に多いのは,いわゆる"かぜ"症候群である。その頻度は人によつてさまざまであるが,多い人で90%程度,ふつうは60%前後である。つぎに多いのが純ノイローゼ,つまり精神神経症である。奇妙なことに,その頻度は外来患者のほぼ30%ということに,権威者のあいだで一致している。かぜを60%とおさえ,ノイローゼの30%を加えると,90%である。残りのほぼ10%をいろいろな病気が占めるというわけである。
そこで,"疲れやすい"という訴えをもつてくる患者をしさいに調べてみると,私の独断的な感じであるが,いわゆる"かぜ"がやはり圧倒的に多い。鼻汁,咳,咽頭痛などを訴えてくれば,かぜとすぐにも診断ができるが,ビールス感染相でも,上記の主徴がほとんどないか,まつたくないと,その主訴は"疲れやすい"であつて,診断がつきにくい。またビールス感染相を通り越して,細菌感染相にはいると,咽頭,とくに扁桃,口蓋柱,それらの裏側などをうまく観察しないと診断がつかない。咽頭にほとんど所見がなく,肺野に粗裂な呼吸音だけということもある。
そこで,"疲れやすい"という訴えをもつてくる患者をしさいに調べてみると,私の独断的な感じであるが,いわゆる"かぜ"がやはり圧倒的に多い。鼻汁,咳,咽頭痛などを訴えてくれば,かぜとすぐにも診断ができるが,ビールス感染相でも,上記の主徴がほとんどないか,まつたくないと,その主訴は"疲れやすい"であつて,診断がつきにくい。またビールス感染相を通り越して,細菌感染相にはいると,咽頭,とくに扁桃,口蓋柱,それらの裏側などをうまく観察しないと診断がつかない。咽頭にほとんど所見がなく,肺野に粗裂な呼吸音だけということもある。
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