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凝血時間測定法
著者: 藤巻道男1
所属機関: 1東京医大臨床病理
ページ範囲:P.169 - P.171
文献購入ページに移動 凝血時間というのは,採血した血液が採血直後から凝固が完結するまでの時間を測定する方法である。血液は生体の血管内では流動性を示しているが、採血にさいして注射器と試験管などの異物面に凝血因子が接触することにより不活性型の接触因子すなわち第XII,第XI因子が活性化されて凝血が開始し,フィブリンが形成されることにより凝血は完了する。
したがって凝血機序に関与する各因子の欠乏(特に血友病および類血友病)は凝血時間の延長を呈する。しかし,血友病といえども軽度の欠乏症では正常値を呈するので注意しなければならない。スクリーニング・テストとして部分トロンボプラスチン時間partial thromboplastin time(PTT)など測定を行なう必要がある所以である。また無フィブリノデン血症afibrinogenemiaでは全く凝血は起こらない。
したがって凝血機序に関与する各因子の欠乏(特に血友病および類血友病)は凝血時間の延長を呈する。しかし,血友病といえども軽度の欠乏症では正常値を呈するので注意しなければならない。スクリーニング・テストとして部分トロンボプラスチン時間partial thromboplastin time(PTT)など測定を行なう必要がある所以である。また無フィブリノデン血症afibrinogenemiaでは全く凝血は起こらない。
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