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文献詳細

雑誌文献

medicina3巻2号

1966年02月発行

文献概要

診断のポイント

医原性心臓神経症

著者: 石川中1

所属機関: 1東大内科

ページ範囲:P.201 - P.202

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「医原性疾患」という概念
 医原性疾患(iatrogenic disease)という概念を最初に医学に導入したものは,Hurstであり,「医師の検査・態度・あるいは討論などに起因する,患者の自己暗示によつて惹起された病気に用いられる」と定義され,主として心理的メカニズムによる,純粋に医師が作り出した病気のみに限定していた。しかしその後,医師の言動のみならず,医師の行なつた手術,あるいは投与した薬剤などによつて惹起された器質的な障害などをも含める広い意味にも解釈されるようになり,若干の概念の混乱が見られている。医原性疾患を心理的メカニズムによる医師原因性疾患と考えるか,あるいは手術,薬剤などの副作用による医療原因性疾患とするかについては,学者によつて考えかたが異なり,まだ統一された見解がない。しかし本論文においては,Hurstの定義に従つて,心理的メカニズムによるものに限定し,ことにそのうちでももつとも頻度の多い,iatrogenic heart disease(医原性心疾患)の発生要因,診断などについて述べることにする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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