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文献詳細

雑誌文献

medicina3巻2号

1966年02月発行

文献概要

基礎医学

胸腺—その機能についての最近の考えかた

著者: 藤本吉秀1

所属機関: 1東大・外科

ページ範囲:P.256 - P.259

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 長い間謎の臓器とされていた胸腺が,実は免疫機構の主役を演ずるものであることが最近になつてようやく解明された。それも若い医学者Millerが,生まれたばかりのハッカネズミで胸腺を摘除したのが契機となつたのであって,たまたま自己免疫や移植免疫など免疫学の領域でつぎつぎと新しい問題がでてきて,免疫機構の解明に世界中の医学者がおおわらわになつていた時期にこの画期的な知見が発表されたため,その後数多くの研究が相ついで行なわれ,まだわずかに5年しか経つていないのに,すでに胸腺のおもな機能がだいたい明るみに出されるにいたった。まだこまかい点では今後の研究にまつところが多いが,いままでにわかつたことをまとめて述べてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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