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グラフ
肝生検法
著者: 上野幸久1
所属機関: 1自衛隊中央病院・内科
ページ範囲:P.473 - P.475
文献購入ページに移動 肝生検とは,特殊な穿刺針によつて患者の肝を穿刺し,吸引(aspiration)または細切(punch)により小組織片を得て,諸種の検索を行なうことをいう。臨床面においては,主として組織学的検索のみが行なわれ,肝障害の診断およびその程度の判断のための重要な手段となつている。肝炎から肝硬変へといつた肝疾患における形態学的変化の推移の観察が本法によつて初めて可能となつた。また肝機能検査の評価の基礎として,あるいは肝障害に対する薬剤の効果判定のためにも本法は欠くことができない。研究面においては電顕的,組織化学的さらには酵素学的検索も行なわれている。このグラフでは肝生検法のうちでもっとも普及しているMenghini針による吸引法とSilverman針による細切法とについて図解する。得られる標本はSilverman針によるもののほうがよいが,Menghini針でも多くの場合,十分であり,安全性が高いので,著者らは主として後者を使用している。
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