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文献詳細

雑誌文献

medicina3巻4号

1966年04月発行

今月の表紙

「ローマ時代の解剖学」

著者: 本田一二1

所属機関: 1毎日新聞社〈大阪〉学芸部

ページ範囲:P.572 - P.572

文献概要

 イタリアのナポリ国立博物館は,古代都市ポンペイの発掘品を多く収蔵していることで名高い。2階の大広間に,1900年の昔,ポンペイ市民の家をかざつていたモザイクが,展示されている。その中に人体の骨格をあらわした,かわいらしいモザイクがあつた。このモザイクから,当時の解剖学を,多少なりともうかがうことができて,ほほえましい。
 20OO年前といえば,すでにギリシャのアテネは衰えて,医学の中心地は,エジプトのアレキサンドリアを経て,ローマへ移つていた。アレキサンドリア医学では,ヘロヒロスらが盛んに人体解剖を行ない,罪人を生体解剖したこともあるという。しかし,ローマ時代になると,古代医学の巨人といわれるガレノスも,人体解剖はほとんどしなかつたようである。サル,クマ,ブタ,鳥類,魚類,ヘビなどのほか,象を1度解剖したと伝えられている。ことにサルの構造を人体にあてはめたらしい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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