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雑誌目次

雑誌文献

medicina3巻5号

1966年05月発行

雑誌目次

EDITORIAL

医学教育における病院実習の価値

著者: 織畑秀夫

ページ範囲:P.633 - P.635

病人を救う医学教育
 大学の医学部あるいは医科大学の学生の卒業後を見ると95%が臨床医として病人の治療にあたつている。したがつて大学における医学教育の主目的はすぐれた臨床医を育てることにあると考える。もちろん医学は広い範囲をもつので,ただ治療を主とする臨床医学だけでたりるものではない。しかし医学の発祥をたどれば,たぶん病入を病気から救うことが第一歩であつたと思う。病人を病苦から救うことは昔も今も医学の最大の仕事であることに変わりはない。病人の治療に努力するところから予防に対する配慮が生まれ,防疫,公害防止その他の公衆衛生の研究も進むわけである。
 したがつて医学教育の主体は入間の生命の神秘にふれて,その生理的機構を学ぶことと病人を救うこと,すなわち病人について,いかにして病的生理機構をなおすか,また苦痛をのぞくかということを学ぶという2点にあると考える。大学における医学教育はこの2点をかぎられた期間にもつとも効果的に行ない,しかも将来,卒業後の医師たちがいつそう向上して,病人を救ううえに,また社会福祉のうえに大いに貢献するように協力,指導するべきものと思う。

今月の主題

心房細動—診断名ではない

著者: 高安正夫

ページ範囲:P.637 - P.640

 心房細動というのはいうまでもなく刺激成生異常によつてくる不整脈の1つであり,そのもつとも高度のものといえるであろう。期外収縮などは外部から心臓に刺激を与えればそれに応じて比較的簡単に起こるけれども,その刺激が続かなければそれきり心臓の律動は保たれる。
 心臓頻拍でも,いつまでも持続するものではない。ところが心房細動はおこすのに強烈な刺激が必要であり,また一旦おこれば刺激はなくなつていても,いつまでも持続することが多い。実際,臨床においても心臓にかなり重大な変化のあることが多く,昔は実際以上に重大に考えられ恐れられたこともある。本当は頻度も高く,必ずしもそれほど生命にまで重大な影響を及ぼさぬことが多い。しかし不整脈のどれもがそうであるように,心房細動もそれ自体決して1つの診断名,疾患単位ではなく,心臓のある1つの状態であり,あるいはそれによつて全身に影響を与えて一定のまとまつた所見を呈することがあるにしても,独立した疾病とはいえない。心疾患あるいはそれ以外の疾病に際して起こつてくる1つの状態,いいかえれば症状所見の1つである。もつともなかには,特発性ともいうべき,なんら原因と思われるものもなく,それ以外に異常の認められないものがあり,単独性心房細動lone atrial fibrillationとよばれているが,だいたいは原疾患があるわけである。

<話合い>心房細動

著者: 日野原重明 ,   広沢弘七郎 ,   加藤和三

ページ範囲:P.642 - P.648

臨床家はもつと「心房細動」の認識を
 日野原 きようは心房細動を中心にということですが,心房細動という言葉は医者には非常にポピュラーであるはずでありますが,これをもつ患者の病気の本態を突つこむということがなされない場合が多いと思います。
 この心房細動という一つの心臓の状態,あるいは診断名について,実際そういう患者を非常に多く診ておられる広沢先生に,少しお話を始めていただきたいと思います。

アレルギー性疾患—その考えかた

著者: 川上保雄

ページ範囲:P.649 - P.652

 アレルギー性のメカニズムにより発生すると考えられる疾患をアレルギー性疾患というわけであるが,近時アレルギー性のメカニズムにより発生すると考えられている疾患は非常に多数となり,十数年前とはその様相がいちじるしく変わつてきている。これは古くからアレルギー性疾患として取り扱われてきた喘息や蕁麻疹などの病気以外に,新たに膠原病とか自己免疫疾患というようなものがとりあげられるにいたつたためである。そして現在膠原病とか,自己免疫疾患にいれられる疾患は増加の一方であり,これがよりその範囲を狭めるべきものであるか,あるいはより広い範囲を包括することになつておちつくのか,いまのところはまつたく不明である。
 そこでまずアレルギーの概念を述べ,ついで現在アレルギー性のものであると考えられている諸疾患との関連について言及したいと思う。

薬の反省

ビタミン剤

著者: 奥田邦雄

ページ範囲:P.670 - P.671

 元来ビタミン剤はその医薬品としての使用量は他種の薬剤に比べもつとも多いものであるが,最近本邦では,ビタミン大量療法というものが行なわれるようになつてから,とみにこの傾向が著明になつたようである。このような傾向は国民の生活,医療水準の向上と簡単に考えるわけにはいかない。なぜなら多く用いられるビタミン剤のうち,ほんとに正しく用いられている場合は少ないというのが最近の実情である。もちろん予防的,保健的に用いられる場合が悪いというのではなく,正しい適応以外に,ただ漫然と大量のビタミン投与を受けている患者が少なくないということがいけないのである。

診断のポイント

LE細胞検査とLEテスト

著者: 勝田保男

ページ範囲:P.653 - P.654

SLE診断のための重要な方法
 全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus,以下SLEと略す)の診断には臨床症状,皮膚や腎の生検による病理組織検査や一般臨床検査のほかに,免疫血清学ないし血液学的検査が使用されるが,後者は確定診断のためにもつとも重要な方法である。このうち一般に普及している検査法としてLE細胞検査とLEテスト(Hyland)があげられる。元来SLEは1941年Klempererらにより病理学的に膠原病の概念のもとにまとめられた原因不明の疾患の一つにすぎなかつた。しかし,1948年HargravesらがSLE患者のヘパリン加骨髄血中にいままで記載されたことのなかつた形態の細胞(LE細胞)を発見し,この細胞が血清中に含まれるγグロブリン分画(IgG)に属するLE細胞因子により形成されることが明らかとなつて以来,細胞核,核蛋白,DNA,ヒストンなどと反応する抗核抗体と総称される自己抗体がつぎつぎに証明された。こうしてSLEは橋本甲状腺炎や後天性溶血性貧血などとともに,いわゆる自己免疫疾患の代表的疾患にかぞえられるようになつた。SLEには多様の抗核抗体が存在するので,現在では混乱を避けるためLE現象はLE細胞現象,LE因子はLE細胞因子のごとく記載することが望ましい。

食道裂口ヘルニア

著者: 牧野永城

ページ範囲:P.655 - P.657

 1人の患者を症例としてあげ,それについて話を進めてみたい。
 症例
 71歳の男子,生来著患を知らなかつたが,約5年ほど前からときおり胸骨下から心窩部にかけて焼けるような,または鈍い痛みを経験した。この痛みは,とくに夜間睡眠中に起こりやすく,ときには背中や肩にも放散した。そのつど近医に治療を受けて疼痛は軽快した。約2年ほど前より,階段をのぼると息ぎれがするようになり,最近は食物が胸につかえる感じがする。

膀胱腫瘍

ページ範囲:P.658 - P.660

治療のポイント

新しい昇圧剤

著者: 大鈴弘文

ページ範囲:P.661 - P.662

昇圧剤の適応と種類
 昇圧剤は異常低血圧治療に有用な薬剤ではあるが,すべての低血圧に対して昇圧剤が必要なわけでもなく,また一種の昇圧剤がすべての低血圧に有効ではない。
 各種のショックでは昇圧剤が必要なことが多い。心筋硬塞発作後のショックに対して,昇圧剤を使用する治療法が普及してから,死亡率が激減した。大出血その他循環血量減少が原因となつたショックでは輸血,輸液を欠くことができないが,同時に昇圧剤を併用すれば回復が早い。麻酔とくに腰麻時の血圧低下にも昇圧剤を使用する人が多い。

小児神経症児の生活指導

著者: 高木俊一郎

ページ範囲:P.663 - P.665

小児神経症とは狭義には成人の精神神経症に相当するものをよぶべきであろう。しかし小児では,ことに乳幼児においては精神の発達段階が低く,また自我意識も乏しいので,心理的防御機制は未熟で,成人の類型にあてはめることが困難であり,神経性習癖や身体症状を伴つて現われる場合が多い。したがつて,ここでは小児神経症を神経症前状態あるいは神経症的反応,また心理的誘因によつて起こつた心身の適応障害といつたように広くとり,その生活指導について考えてみる。筆者の分類は別表のようである。(次頁の表1)

じんま疹のくすり

著者: 野口義圀

ページ範囲:P.666 - P.667

 じんま疹という言葉が,あまりにもポピュラーになつてしまったためか,案外誤診されている場合が少なくない。じんま疹は一過性の限局性浮腫で,ふつう掻痒と発赤とを伴うが,おおむね数時間であとかたなく消失する。
 原因によつて食餌性,圧迫性,温度性(温熱または寒冷),日光性じんま疹などとよばれることもあるが,かならずしも,因果関係は明らかではない。このほか人工じんま疹(隆起性皮膚描記症)とよばれるものもあり,多くは経過の長短によつて急性および慢性の2型に分ける。

月経前緊張症

著者: 唐沢陽介

ページ範囲:P.668 - P.669

月経前緊張症とは
 月経随伴症状といわれるもののなかには多種多様のものが含まれている。症状も複雑で,これの原因も多岐にわたつているが,大きく分けると全身的に現われてくるものと,内外性器を中心とする局所的なものとに分類することができる。またこれらの症状,障害が出現する時期もさまざまで,月経開始前2週間ぐらいから出血開始後しばらくまでの間のうち,あるものは早く,あるものは遅く発現してくる。このうち月経前緊張症(premenstrual tensionこれに対応する邦語はいくつか使われているが前記のものがもっとも有名である)とよばれるのは,月経開始2週間ないし10日前より出現し,その開始とともに解消する一つの症候群である。最初にこれが一つの疾患としてとりあげられたのは,米国の精神科医Frankによつてである。元来が精神科医の提唱であることからもわかるように,おもな症状は精神神経障害様症状,血管運動神経障害様症状などの全身的なもので,乳房症状のほかは,腰痛,下腹痛など出血に直接関係した局所症状はこれに含まれないと考えるほうが妥当である。
 これら症状は,女性特有の全身的な周期的変動に波生して起こつてくるものに相違ないのだが,その原因はこんにちなお明らかとされていない。

器械の使い方

レントゲン器械の選び方

著者: 梅沢勉

ページ範囲:P.673 - P.675

基本となる考えかた
 よいレントゲン器械とは,器械そのものがりつぱで操作が簡単であるということではなく,診断上十分に満足されるフィルムが得られることである。このためには発生装置のみでなく付属器械について,また,診断に適した撮影条件が選定できることなどが考慮されねばならないが,とくにつぎの点について注意してほしい。なお,レ線器械といつても胸部直接撮影,間接撮影,断層撮影,胃部,骨像の撮影など,その診断用途により器械もいろいろであるが,ここでは胸部直接撮影に用いる器械に限定しておきたい。レ線器械としてもつとも広く用いられているからである。
 1.胸部レ線診断は今後は結核症のほか,肺腫瘍,じん肺,気管支拡張症,肺化膿症,肺線維症,肺真菌症,肺炎,一過性浸潤,サルコイドージスなど,種々の疾患の鑑別が重要になつてきているので,肺尖撮影,横位斜位の撮影,高圧撮影が可能でなければならない。

ファースト・エイド

ショック用救急箱について

著者: 内ヶ崎尚一郎

ページ範囲:P.676 - P.677

はじめに
 実地医家は日に数十本,時には数百本の注射を行なつているが,ひとたび注射によるショック事故に遭遇した場合,患者の不幸はもとより,施療した医師の不運を考えると慄然とする。むろんつね日ごろこのような不慮の事故の勃発を念頭において,それぞれ万一に備えているわけだが,たまたま医師会の会合で,注射によるショックの経験談が話題となり,案外まとまつたショック用救急箱を備えている会員が少ないことがわかり,ぜひ,「権威ある救急箱を」との要望があつた。そこで,学術部では,実地医家が,ファースト・エイドとして十分役にたち,迅速かつ的確に処置できる内容のものを選定し,その作製は蒲田医師協同組合で行なうことにした。

正常値

血清電解質—Cl,CO2含量

著者: 浦壁重治

ページ範囲:P.678 - P.680

 生体では腎を効果器官とするHomeostasis維持機構が発達しているため,血清電解質濃度は種々の外因,内因に対して比較的安定で,したがつてその正常範囲,病的変動範囲いずれも他の濃度に比し狭い範囲にコントロールされている。これを測定法の立場からみれば,その測定に高精度が要求されることを意味する。幸い一,二の例外をのぞけば測定機器のめざましい発達によつて,この要求はほぼ満足される現状にある。たとえばCl測定は分析機器の発達を待つまでもなくSchales & Schales法など優秀な方法があり,さらにクーロメトリーを応用した機器も開発されている。一方CO2含量(HCO3-)測定には古くよりVan Slyke-Neillの検圧装置が用いられ,最近ではさらに簡便で検体量もわずか0.03mlで測定可能なUltra-micro-Van Slyke装置が広く市販されていて,Cl,CO2含量ともに敏速,簡易,高精度の測定が可能な現状にある。
 したがつてCl,CO2含量の血清濃度正常値については問題は少ない。以下その二,三について検討成績を示し,私見を述べる。

他科との話合い

予防接種

著者: 春日斉 ,   福見秀雄 ,   小酒井望

ページ範囲:P.699 - P.706

 明治30年以来の伝染病予防法に加えて,昭和23年に予防接種法が別個につくられたため,防疫行政,あるいは実際の防疫対策に多少の混乱が生じていることは否定できない。効くか効かないかの問題,予防接種の基本的な考えかた,あるいは今後の方向にいたるまでの諸点をあらためて整理すべき時期にあるようだ。

基礎医学

心房細動のしくみ

著者: 佐野豊美

ページ範囲:P.707 - P.713

 細動の発生機序というと昔からの興奮波旋回説とか,異所性刺激生成説とかが頭にうかぶ。その長い論争は最近どうなつたであろうか。この問題はまだ解決には程遠いが,いちじるしい進歩をみている。これを今後解決するにあたつて,ことに細動に関しては,はたしてわれわれは本当の証拠を多く得ているのかどうか,むしろ粗動よりの類推が多いのではないか,あらためて反省してみる必要がある。一方最近徴小電極法が登場して細胞電気生理学が長足の進歩をとげたため,この見地からの細動研究が著明な発展をみた。この方面も多少紹介し,上記従来の諸説との関係いかんにふれてみたい。

症例 心電図のよみ方(5)

心筋症と心電図

著者: 難波和 ,   宮崎秀司

ページ範囲:P.721 - P.723

 心筋症とは主として全身性蛋白代謝異常にもとづく,異蛋白血症が2次的に心筋に変化を生じ,炎症像をもたない心筋変性を起こす状態に対し,WuhrmannがMyokardoseと命名したことに始まる。したがつて本症は肝硬変症,慢性腎疾患などのさいに現われ,心電図に特異的なパターンを生じる。われわれ臨床医はどのような疾病のさいにも,その循環器系の監視を怠つてはならない。そういう意味から今回は心筋症の心電図変化について解説する。

レ線像から先天性心疾患をみわける(I)

著者: 高尾篤良

ページ範囲:P.724 - P.728

 レ線写真から,どのようにして先天性心疾患を見つけ,見分け,その種類と重さをきめていくか,つまり,その先天性心疾患の解剖学的な特徴,正常と異なつた血行動態,代償,非代償がどのようにレ線上に現われてくるのであろうか。実際の症例にはいる前に基本事項の復習を行なつてみる。

神経疾患の診かた・3

大脳病変を中心に

著者: 斎藤佳雄

ページ範囲:P.729 - P.732

 ある患者が,突然に意識消失をきたした,あるいは,言語・視力障害を起こした,という病歴のみによつても,この患者の病変部位は直接的間接的に大脳にあることはほぼ確実である。ただし,その疾患の原因・性質については,さらに検査を要することはいうまでもない。

話題

日本化学療法学会第8回西日本支部総会から

著者: 永山徳郎

ページ範囲:P.617 - P.617

 日本化学療法学会第8回西日本支部総会は昨年12月11日福岡市で開催された。(会長 永山徳郎)中国,四国,九州の化学療法研究者の会合である。この好機に福岡地区の一般の方々にも化学療法への関心と理解を深めていただくことを願つて,特別講演2,パネル1,ふたつの合同演題を企画した。一般の演題は43にもおよび日本化学療法学会西日本支部長,樋口教授(九大皮膚科)をはじめ各座長の司会よろしきをえ,約200名の参会者あり盛会であつた。実地医家の方のお顔を拝見したのも嬉しいことであつた。

日本小児科学会福岡地方会第241回例会から

著者: 山下文雄

ページ範囲:P.619 - P.619

風疹と小児科医
 A.福岡地方の妊婦の35%が,まだ風疹にかかつていない(抗体がない)と聞いて驚きました。わが国では風疹によつて起こつた奇形の報告も少ないし,たとえば日本脳炎のように不顕性感染が多くて妊婦の大部分はかかつているものと思つていましたが……。
 B.風疹ウイルスの組織培養による分離の成功は1962年のことです。(わが国では九大小児科永山徳郎・布上董・三重野一明が初めて分離,1965年7月仙台市における第6回臨床ウイルス談話会で発表)以後抗体の消長,感染の様相が明らかになりつつあります。妊婦の35%が風疹にかかりうるということは,福岡地方(昨年より)のように風疹の流行があつた場合,風疹症候群※の発生が起こる可能性があることを物語るものです。奇形児の出生を防ぐということは小児科医がもつとも関心をもつていることで(出生前小児科学),近い将来風疹の予防法が実用化されるでしよう。そうすれば人類の悲劇,奇形の原因のひとつがなくなるのです。(九大植田ら,布上ら発表)

グラフ

腎バイオプシー

著者: 木下康民

ページ範囲:P.623 - P.627

 患者から腎切片を採取して組織像を検査する方法が腎生検法であるが,今日の経皮的方法の行なわれる以前は,手術のさいに切片を採取する方法が行なわれていた.1951年にIversen & Brun1)によつて経皮的腎生検法が発表され,以来,穿刺部位の決定法,穿刺時の姿勢,およびこれらに関連して種々の報告がなされている.今日,多くの人が用いている方法については文献2)〜7)を参照していただきたい.
 穿刺針には細切用と吸引用とある.前者の代表的なものはvim-Silverman針,後者の代表的なものはTurkel針であるが,一般に使用されている針はVim-Silverman型の針である.しかし,Vim-Silvermanの長針の方も,肥満者に用いるには短か過ぎるところから,若干長くしたもの,また套針内径をいくぶん太めにしたものを独自に作らせている人もある.

光電式尿比重計

著者: 橘敏也

ページ範囲:P.628 - P.630

 腎機能検査の立場から,尿の中に排泄される溶質の濃度,すなわち尿の中に溶けている固形成分の量を測るには,尿の比重測定よりも,滲透圧,氷点降下度の測定の方がより合理的である。
 しかし,尿の滲透圧,氷点降下度の測定となると,今日ではまだまだ簡単にというわけにはゆかない。そこでこれを尿の屈折率の測定で代行しようという努力もあるが,その点多少理論的には弱いといつても,従来の尿比重の測定がなんといつても簡易である。したがつて,尿比重の測定は,今日でももつとも簡単な腎機能検査の指標として,またもつとも基本的な臨床検査の一つとして,日常診療に一番広く,多く用いられているわけである。

If…

人間を診る心構えがたいせつ—公立学校共済組合近畿中央病院長 前大阪市立大学教授 小田俊郎氏に聞く

著者: 長谷川泉

ページ範囲:P.682 - P.683

後悔はむしろ不勉強なことを
 長谷川 医学を志された動機とか医学以外の途をもしあゆんでいたら,とかいうお話しから伺いたいのですが。
 小田 僕が中学に入つたのは明治39年だから日露戦争の後で,法科か軍人の時代でした。身体も弱かつたし軍人にはなる気もなく,法科にもどうも自信がない。父親も祖父もおじたちも医者系統だし,母方も医者だつたのです。そこへもつてきて,明治43年だつたか大阪に大火があつて,当時の府知事が新聞でひどくやられた。処置が悪いといつてね。知事みたいな偉い人でもやつつけられる,これでは法科はいよいよだめだとあきらめて,ふらふらと医科へはいつてしまつた。

私の意見

処方と薬価について

著者: 佐藤二郎

ページ範囲:P.684 - P.684

 昨年11月より薬価基準を4.5%引き下げて,そのうち3%を技術料に振替えたことは周知のとおりである。しかして支払側は今後も薬価基準の適正化と称して毎年引き下げ(場合によつては引き上げもあるという)を行なうべしと主張している。すなわち薬価基準を改めなければ値段の下がつた分だけ薬による不当収益となるというのである。したがつて購入価格が下がれば薬価基準を下げるのは当然というわけである。この点まことにもつともであるが最近なぜかくもやかましく薬価基準をうんぬんするのかといえば,薬剤による医療費の伸びが急激であつたことにも起因するようである。
 しかしながら日進月歩の医学発展は必然的に薬剤の開発を促進し,極言するならば新製品は雨後の筍のように派生し,プロパー氏の現われるごとに新薬の紹介となるしだいである。しかも製薬会社も社会保険の点数制にうまく便乗するよう価格剤形をくふうしてくるのである。つまり新薬の導入は間接的ながらも薬剤料の伸びをもたらしていることは否定できないようである。ここにおいて医師は薬で儲けているのではないかという疑念が生ずるのもやむをえないことかもしれない。すなわちマージンの大きい薬を多く使用すればそれだけ実収が増えるという制度に問題があると考えられるのである。これは現行甲乙両表とも処方料が僅少で,ことに甲表では投薬により損失をまねくという不可思議な事実を知らなくてはなるまい。

われら病院勤務医

著者: 中田不二男

ページ範囲:P.685 - P.685

 最近の大中都市に集中した病院の急増から病院勤務医の数も加速度的に増加を示している。一口に病院といつても,国立の大病院から小は個人経営の病院まで,運営形態はさまざまであろう。したがつて,そこに勤務する医師の実態も一様ではない。公立の病院では公務員という身分保障があり,また個人経営の小病院では一般開業医の場合とほとんど同じく,その過重な労働にもかかわらず,給与の面では他に比してもつとも恵まれているものがある。問題はそれらの中間に位するいわゆる中小病院の場合である。

私のインターン生活

まあ満足なこの1年

著者: 岸澄子

ページ範囲:P.688 - P.688

まずは平穏なスタート
 東京女子医大病院は約900床の全科完備した病院である。
 卒業を目前にして全国医学生が大学たてこもりを決定し,本学ではただ1人の違反者もなく,14名が他の大学病院に出ただけで,他は本学病院でインターンをすることになつた。他校からは自主調整によつて12名を迎え,その内訳けは,北大1,福島県立医大3,信大1,群大1,東医大2,山口県立医大2,京府医大1,久留米医大1で,合計46名である。

この症例をどう診断する?・10

出題

ページ範囲:P.620 - P.620

■ 症例
16歳,女子
主訴 運動時の息ぎれ

討議

著者: 梅田博道 ,   金上晴夫 ,   田崎義昭 ,   市川平三郎 ,   和田敬

ページ範囲:P.738 - P.743

ちよつと見ると異常とは思えない症例
 和田 これは,ご覧になるとおわかりのように,病歴とかあるいは診断的な所見というものが,ほとんどないものです。それで患者さんを拝見したとき,なんら別条がないんじやないかと思われた症例です。これは私だけでなく,ある大学病院で心臓専門にやつているところでも,そういわれたそうなんですが,それにもかかわらず実際は心臓病があるというのが問題なんです。
 梅田 主訴は運動時の息ぎれということですね。運動時の息ぎれということになると,どうですか,金上先生。

ルポルタージュ

開業医のつくつたリハビリテーション施設—大神子病院を訪ねて

著者: 張知夫

ページ範囲:P.733 - P.735

 今年の正月のこと—「心身障害児に民間の楽園』という見出しで,7段抜きの記事が新聞に出た。それは「徳島市の6人の開業医が中心になつて,重症の心身障害児の治療と収容をめざした,全国でも珍しい民間の病院ができあがつた。病院は6人の医師が無給で奉仕,治療をするが,日常生活が満足にできなかつた子どもや,その親たちの喜びは大きい」という書きだしで,医療法人「リハビリテーション大神子(おおみこ)病院」の発足を報じたもので,記事によると「国庫,県費などの補助をいつさい受けない民間経営の病院」だという。

痛みのシリーズ・7

骨格筋の痛み

著者: 清原迪夫

ページ範囲:P.716 - P.717

 骨格筋の痛みは,こむらがえり,強い圧迫,テタヌス,ストリキニン中毒などのような物理的な刺激と,血流を止めたときに筋収縮を行なわせた場合,筋壊死を伴うような状態の,化学的刺激とから起こる。ことに後者のような,化学的因子で起こる痛みは日常臨床でたいせつである。
 ここでは,一般的に痛みを起こす化学物質の投与によつて起こる痛みはべつとして,生体のなかに起こる現象を中心にして述べてみる。

Bed-side Diagnosis・6

Arthralgia Associated with Dysmenorrhea in a Middle Aged Woman

著者: 和田敬

ページ範囲:P.718 - P.719

Dr. A (Medical Resident):We have finished our round this morning, sir.
Dr. B (Medical Consultant):Is that so? Seems a bit early,* doesn't it?

統計

自動車事故による死亡

著者: 菅沼達治

ページ範囲:P.641 - P.641

 自動車事故による死亡は,疾病とは違つてなんの前ぶれもなく一家の支柱を,またいたいけな幼児を失う悲惨さをもつものであり,1人の死亡のかげには約30人の負傷者が存在し,そのうち何人かは一生ぬぐうことのできない機能障害を残すものであります。
 図には人口10万対の死亡率の動きを示しましたが,わが国は自動車の普及に伴つて死亡率も急速な上昇を示し,すでにイングランド・ウエールスを抜いている現状です。昭和40年は15.9と推計され,前年と比べると死亡数にして約1000人の減少が見込まれています。なお,この図は人口に対する死亡率であり,世界でも最高のグループに属するオーストラリア,西ドイツ,アメリカなどとは,なおかなりの差がみられますが,自動車10万台あたりの死亡数は,日本の265人に対して,西ドイツ168人,オーストラリア110人,イングランド・ウエールス78人,アメリカ63人と,わが国が群を抜いていることが注目されます。

文献抄録

創造力の生物学—JAMA, Dec 27, 1965

著者: 浦田卓

ページ範囲:P.736 - P.736

はじめに
 創造性ということと日常診療とは直接的な関係はないように思われるが,この外国文献抄録の欄がいつもpractical,practicalで終始するのも,いかがかと思われるので,今回は息抜きのつもりで"創造力の生物学"をごく簡単に紹介したい。
 人類の進歩は,私の考えるところでは,数百人あるいは数千人の独創的な"創造力"でおしすすめられたと断言してよいと思われる。多神教を信仰していた時代に一神教を創始した人たちは,たしかに創造力に富んでいたといえる。また,地球中心説,人間中心説が信じられていた時代に,太陽中心説,進化論を唱えた人たちも,そうである。

がんの早期を手相でうらなう—Arch Derm 92:553-556(Nov)1965

著者: 浦田卓

ページ範囲:P.737 - P.737

はじめに
 最近はなんでもリバイバル・ブームである。医学でも,その影響はまぬがれないとみえて,手相学,骨相学,はては耳相学まで新しく生まれ変わつて,一部の人びとにもてはやされているようである。
 弁証法ではないが,事物はラセン型に上昇しつつ発展するものかもしれない。医学は科学の一部ではあるが,科学とは,事物と事物との相関をできるだけ精密に求め,できれば数式でこれを表現し,未来を予言し,人間生活を向上させるものである。そして科学は,事物の本体なり本質なりがなんであるかを問わない。

ニュース

薬価基準の沿革

ページ範囲:P.672 - P.672

 中央社会保険医療協議会(会長 東畑精一氏)は,さる2月の全員懇談会で,今後この懇談会が取り扱う議題として,(1)診療報酬の適正化,(2)薬価基準の合理化,(3)医薬経営実態調査,(4)歯科医療の特殊性,(5)生活保護基準の13.5%の引き上げに見合つた入院料の改定,の5つの項目を決定した。このように,最近薬価基準の合理化の問題が,中医協,社会保障制度審議会を初め,各方面からふたたび指摘されるようになり,医療保険制度の抜本的改正の重要課題の一つとしてクローズ・アップされてきた。
 ところで,この薬価基準は,昭和25年9月に初めて制定されたもので,同月の社会保険診療報酬点数表の改定のさい「使用内服薬,使用注射薬および使用外用薬の価格はべつに定むる購入価格によるものとする。前項の購入価格は厚生大臣の定むる薬価基準にもとづき都道府知事にこれを定む」との規定が設けられ,これによつて薬価基準が設定されたのである。この場合の収載品目は,昭和24年8月日本医師会発行の医薬品等価格点数表に収載されているものと,関係業者から収載希望品目を申請され,そのなかから医療で使用されると考えられるものを選定したのである。

公的病床の規制基準の問題

ページ範囲:P.720 - P.720

 公的性格の病床の新増設,病床種類の変更(たとえば,結核病床の一般病床への転移)についての制限は,昭和37年に改正された医療法にもとづいて昭和39年3月から実施されているが,この規制を行なう場合に各地域の必要病床数を算定するために設けられた基準は,昭和41年12月末までの基準である。なお,この基準においては,アメリカ合衆国が病院整備補助金交付のために制定している"ヒル・ベートン法"の方針に準じて,一般病床については,(1)人口30万以上の市は人口万対55床,(2)人口10万以上の市は50床(3)人口5万以上の市は40床,(4)人口5万未満の市町村は35床と決められており,また,結核病床は人口万対25床,精神病床は20床と定められている。
 このため,厚生省は近く医療審議会を開催して,昭和42年1月以降の病床算定基準を諮問することになつているが,日本医師会はこのほど全国の病床の地域別分布状況と厚生省の人口割り必要病床数(病床算定基準)との比較結果をまとめて,現在の厚生省基準の批判を行なつた。日本医師会の意見は,要約すると,厚生省の病床算定基準は,病院の病床だけを対象にしているが,実際には有床診療所の病床も考慮する必要がある。全国的に見ると厚生省基準よりも実際の病床数のほうが約12万床も多く,都道府県別に見てもほとんどの県が厚生省基準を上まわつており,ことに後進的な県では大幅に基準をこえている。

今月の表紙

「狂犬と戦かうジュピーユ」

著者: 本田一二

ページ範囲:P.660 - P.660

 パリのパスツール研究所の前庭に,エミール・ルウ博士の墓と並んで,ジュピーユ少年の像がある。
 1885年の10月,南フランスのジュラ山地で,15歳の羊飼いジュピーユ少年は,6人の幼ない子供たちといつしよに羊の番をしていた。そこへ,猛犬が毛を逆立て,よだれだらけの口を大きく開いて,彼らに襲いかかつた。

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きのう・きょう・あした

著者: 榊原仟

ページ範囲:P.681 - P.681

×月×日
 先日NHKから「一週一話」というような番組があるが,私にも一度話してほしいという依頼があつた。私に与えられた題名は「死と生」というものであつた。私が医者でありしかも心臓外科というような死亡率の低くない領域のことをおもに研究しているものだから,おそらくはそうしたことに深い考えをもつていると判断されたためだろう。ところが考えてみると,そうした問題について私はあまりまとまつた考えをもつていない。関心がないかというとけつしてそうじやないが,あらたまつて聞かれてみるとあやふやな意見しかもつていないことがわかつて愕然とした。今晩その録音があるというのに何を話してよいかわからないのだ。午後から教授会があつたが,その席でぼんやり考えている間に,私には死の問題については論ずる資格がないが,生から死にいたる過程については多少参考になる経験があることに気づき,大略つぎのようなことを録音してもらつた。
 人が死ぬときは,その人にとつてはまつたく眠るようなものであろうと私は想像している。たとえば蘇生術を行なつて救いえた患者に聞いてみると,ある時期を境として,その後はまつたく覚えていないという。生きていた間は病気に苦しみがあるが,最後には苦しみから解放されて意識を失うので死の瞬間は苦しくないもののようである。

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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