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文献詳細

雑誌文献

medicina3巻5号

1966年05月発行

文献概要

診断のポイント

LE細胞検査とLEテスト

著者: 勝田保男1

所属機関: 1東大・物療内科

ページ範囲:P.653 - P.654

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SLE診断のための重要な方法
 全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus,以下SLEと略す)の診断には臨床症状,皮膚や腎の生検による病理組織検査や一般臨床検査のほかに,免疫血清学ないし血液学的検査が使用されるが,後者は確定診断のためにもつとも重要な方法である。このうち一般に普及している検査法としてLE細胞検査とLEテスト(Hyland)があげられる。元来SLEは1941年Klempererらにより病理学的に膠原病の概念のもとにまとめられた原因不明の疾患の一つにすぎなかつた。しかし,1948年HargravesらがSLE患者のヘパリン加骨髄血中にいままで記載されたことのなかつた形態の細胞(LE細胞)を発見し,この細胞が血清中に含まれるγグロブリン分画(IgG)に属するLE細胞因子により形成されることが明らかとなつて以来,細胞核,核蛋白,DNA,ヒストンなどと反応する抗核抗体と総称される自己抗体がつぎつぎに証明された。こうしてSLEは橋本甲状腺炎や後天性溶血性貧血などとともに,いわゆる自己免疫疾患の代表的疾患にかぞえられるようになつた。SLEには多様の抗核抗体が存在するので,現在では混乱を避けるためLE現象はLE細胞現象,LE因子はLE細胞因子のごとく記載することが望ましい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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