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文献詳細

雑誌文献

medicina3巻6号

1966年06月発行

文献概要

特集 蛋白尿 蛋白尿の症例

2.SLE

著者: 本間光夫1

所属機関: 1慶大内科

ページ範囲:P.795 - P.798

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はじめに
 腎臓は極端に急速な血流に依存している臓器である関係上,血管がおかされる膠原病疾患群とくにSLEの場合には容易に障害が起こつてくる。副腎皮質ステロイドホルモン出現以前には,SLEにおける腎障害は,それほど問題にならなかつた。しかし最近ではSLEに見られる各種症状群のなかで,腎障害がもつとも重症なもので,本症死因の大事な部分を占めている1)。副腎皮質ホルモンは少量でもSLEの目につく臨床症状を抑制または鎮静し,比較的無症状の状態を維持することができるが,そのような状態下でも腎臓障害は急速に進行している2)。しかしPollakら3)が大量のステロイドを投与すると,lupus腎炎における活動性の腎障害も鎮静しうることを発表して以来とくに注目されるようになつた。そこでここに腎障害を呈した2例の定型的なSLEの症例を報告し,その治療経過について述べてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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