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文献詳細

雑誌文献

medicina3巻6号

1966年06月発行

文献概要

診断のポイント

口渇

著者: 小林勇1

所属機関: 1東北大・鳥飼内科

ページ範囲:P.825 - P.827

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 生体は体内の水分が欠乏したとき,抗利尿ホルモン(ADH)分泌を介して腎からの水再吸収を増加させるが,これだけでは喪失を防ぐに十分ではない。このようなときに赤信号として渇感が生じ,水分摂取が促がされ,初めて水欠乏が是正されることになる。すなわち口渇多飲は間脳下垂体後葉-尿細管系とならんで,生体にとって体液量および滲透圧の維持に欠くことのできない重要な機構である。現在では口渇はAnderssonらの実験結果にもとづき,視床下部にあるとされる渇中枢(thirstcenter)から中枢性に生ずると一般に考えられている。渇中枢に対するおもな生理的刺激はADH分泌の場合と同じく,体液滲透圧の上昇か体液量の減少である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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