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雑誌目次

雑誌文献

medicina30巻12号

1993年11月発行

雑誌目次

今月の主題 閉塞性肺疾患の診断と治療 カラーグラフ

病理形態からみた閉塞性肺疾患

著者: 植草利公 ,   斎藤泰晴 ,   斎木茂樹

ページ範囲:P.2020 - P.2026

●閉塞性肺疾患とは,呼吸機能上閉塞を示す疾患群であり,独立した疾患名ではない.
●閉塞性障害を示す疾患として,慢性気管支炎,肺気腫,気管支喘息が代表的な疾患であるが,びまん性汎細気管支炎(DPB),閉塞性気管支・細気管支炎,肺過誤腫性脈管筋腫症,cysticfibrosisも閉塞性障害を起こす.
●形態と機能との対応には多くの問題点が残っている.

疾患概念と病因をめぐって

肺気腫症

著者: 川上義和 ,   別役智子

ページ範囲:P.2029 - P.2033

●肺気腫は形態学的定義に基づいているが,臨床的にはこの定義を裏づける所見が揃えば診断可能である.
●最近の胸部CTの発達により,無症状の肺気腫が発見されるようになり,これらの例では必ずしも1秒率の低下(閉塞性障害)はない.
●老齢者の増加により,肺気腫は主たる死因として急増している疾患である.
●喫煙と加齢が主たる原因であるが,肺胞破壊に至る機序は明らかでない.
●プロテアーゼ,アンチプロテアーゼ不均衡には,白血球や肺胞マクロファージが関与する.

慢性気管支炎

著者: 山木戸道郎 ,   前田晃宏 ,  

ページ範囲:P.2034 - P.2036

●慢性気管支炎は「ほとんど毎日,少なくとも3カ月間,2年連続する慢性あるいは反復性の気管支における過剰の粘液分泌を有する状態で,気管支拡張や結核などによるものは除外される」に基づき診断される.
●病因として,素因,喫煙,大気汚染,感染,職業など種々の因子があげられているが,直接の原因は明らかでない.
●病理学的には,気管支壁の肥厚,気管支粘液腺の過形成などの所見が認められる.
●本症の診断は従来の定義に加えて,内視鏡により慢性びまん性の炎症所見を確認による.

びまん性汎細気管支炎

著者: 工藤翔二

ページ範囲:P.2038 - P.2041

●DPBの疾患概念はわが国で確立され,EM療法によって予後は著しく改善した.
●病態の特徴は,中枢気道の過剰分泌と好中球集簇,呼吸細気管支領域のリンパ球浸潤と泡沫細胞の集簇である.
●DPBの病態は気道炎症の立場から理解することが重要であり,EMは抗菌作用でなく抗炎症作用として働いている.
●背景として副鼻腔を含む気道系に易感染性の存在が推定される.
●HLA抗原Bw54との高度の相関が見られ,遺伝性因子の解明が求められている.

気管支喘息

著者: 佐藤篤彦 ,   千田金吾

ページ範囲:P.2043 - P.2046

●気管支喘息は症候群であり,種々の病因,病態が混在している.
●近年,気道のスパスムという機能的変化よりも慢性好酸球増多性気管支炎という炎症性変化の重要性が注目されるようになっており,感染型,内因性,慢性型,成人発症型,遅発型,難治性は病因,病態の上で多くの共通点を示す.
●さらにT細胞からのリンフォカインの役割が重要であることが判明しつつある.

周辺疾患

閉塞性気管支・細気管支炎

著者: 中田紘一郎

ページ範囲:P.2047 - P.2049

●閉塞性気管支・細気管支炎は終末細気管支より中枢側の非呼吸細気管支から小気管支が肉芽組織により狭窄ないし閉塞する疾患である.
●原因として有毒ガスの吸入,関節リウマチ,マイコプラズマ感染,Stevens-Johnson症候群などが挙げられる.
●胸部X線所見では,横隔膜の低位,透過性の充進など肺気腫様の過膨張所見を呈するが,粒状影は認めないことが多い.気管支造影で気管支・細気管支の閉塞像を認める.
●肺機能検査では強い閉塞性障害を示す.

気管支拡張症

著者: 富井啓介

ページ範囲:P.2051 - P.2053

●閉塞性換気障害をきたし,閉塞性肺疾患との鑑別ないし異同が問題となるのは,慢性副鼻腔炎を伴う,いわゆる副鼻腔気管支症候群に含まれるものである.
●閉塞性換気障害をきたす典型例はDPBの終末像ともいえるびまん性気管支拡張症で,これはDPBの進行とともに粒状影が消退し,気管支拡張のみが目立つようになったものである.
●慢性副鼻腔炎を伴わない気管支拡張症は,中葉舌区症候群あるいは幼少時の気管支肺疾患に由来するものが多く,限局性で血痰を主訴とし,閉塞性換気障害をきたさない場合が多い.

原発性線毛機能不全症

著者: 網谷良一 ,   久世文幸

ページ範囲:P.2054 - P.2056

●線毛(精子鞭毛)の先天的超微形態学的欠損による全身諸臓器の系統的線毛機能異常である.
●幼児期より慢性の上下気道感染症,不妊症(特に男性不妊),子宮外妊娠などを合併する.
●内臓逆位が約半数に存在する(この場合Karta-gener症候群に相当する)が,内臓逆位のない症例の中には臨床的にびまん性汎細気管支炎と診断される症例も含まれる.
●比較的軽症例が多いが,進行性の高度の閉塞性換気障害を呈する症例もみられる.
●確定診断には気道粘膜線毛の運動能と線毛の超微形態学的欠損の確認が必要である.

肺リンパ脈管筋腫症

著者: 西村浩一 ,   北市正則 ,   泉孝英

ページ範囲:P.2058 - P.2060

●肺リンパ脈管筋腫症は,妊娠可能な年齢の女性の肺に平滑筋が異常に増殖する比較的稀なびまん性肺疾患である.
●肺機能検査所見では,1秒率(FEV1/FVC)や1秒量(FEV1)の低下に示される閉塞性の換気障害を示すことが多い.
●CTでは,びまん性に多数の小嚢胞性病像または低濃度呼吸領域とスリガラス様所見が認められる.
●肺気腫を主体とするCOPDとの鑑別が問題となるが,妊娠可能な年齢の女性で,かつ喫煙歴がない場合には本症の可能性を考慮する.

閉塞性肺疾患の病態生理

労作時呼吸困難とその発生機序

著者: 保坂公夫 ,   立田秀生 ,   森憲二

ページ範囲:P.2061 - P.2063

●労作時呼吸困難とは,PaO2低下,PaCO2増加による換気命令と,その結果としての換気運動とが釣り合っていないと(高位の中枢が)認識したとき生じる呼吸困難感である.
●労作時呼吸困難は運動による心拍出量増加に対して,ガス交換が追随できないことにより生じる.すなわち,①肺胞換気量増加,または②有効な肺胞血流量増加が追いつかない,のどちらにも由来する.
●労作時呼吸困難は急性呼吸不全のPaO2の程度によく比例するが,慢性呼吸不全では安静時のPaO2,PaCO2と常には並行しない.

喀痰と気道分泌

著者: 玉置淳

ページ範囲:P.2064 - P.2065

●気道分泌は粘液線毛輸送を規定する重要な因子の1つであり,COPD患者の予後にも影響を与える.
●気道分泌物は主に粘膜下腺と杯細胞由来の粘液糖蛋白と,気道上皮を介して輸送される水分より構成される.
●これらは粘膜表面においてゲル層とゾル層の2層構造を呈し,前者は粘弾性の高い粘液糖蛋白を含み,後者はその大部分が水分から成る.
●COPDでは,喫煙や大気汚染物質による気道粘膜の刺激とこれに伴う慢性炎症が気道分泌の亢進をきたす.

気道クリアランスと線毛機構

著者: 川上雅彦

ページ範囲:P.2067 - P.2069

●粘液線毛輸送(MCT)は気道クリアランス上大きな役割を果たす.線毛内部にはaxonemeが形成され,微小管のスライドにより線毛運動が作り出される.
●MCTは線毛と気道液との関わりにおいて行われる.したがって,MCTは線毛の機能,線毛密度,線毛運動の協調性のみならず,気道液の量とレオロジカルな性状に左右される.
●線毛運動は機械的刺激,温度の上昇,prostaglandin,leukotriene,神経ペプタイドなどにより刺激される.各種気道病態下にあって線毛運動やMCTが障害される.

気道炎症とサイトカイン

著者: 滝沢始

ページ範囲:P.2070 - P.2072

●好中球や好酸球などの気道の炎症性細胞はその増殖・分化・組織浸潤・活性化のあらゆる段階において,各種サイトカインをはじめとする液性因子の制御を受けている.
●気道炎症を有する患者の気道には種々のサイトカインが存在し,気道炎症での役割が示唆される.
●サイトカインの産生細胞として特にTリンパ球や気道上皮細胞が注目され,治療薬剤によりこれらの細胞からのサイトカイン産生が抑制されることが示されている.

気道感染の成立と持続

著者: 武田博明

ページ範囲:P.2073 - P.2075

●感染の成立は,病原微生物の標的臓器への付着がfirst stepとなる.
●感染の持続には,菌がglycocalyxを産生し,これを介して凝集し,バイオフィルムを形成することが関与している.
●バイオフィルムは,生体防御系および適合抗菌剤に抵抗性を有し,結果的に菌は局所で生存し続ける.
●バイオフィルムより遊離した菌が,内因性感染性再燃を引き起こす.

気道閉塞のメカニズム

著者: 松井弘稔 ,   福地義之助

ページ範囲:P.2076 - P.2077

●気道閉塞を検出する検査としては,1秒量,1秒率,最大中間呼気流量,最大換気量,V25,V50,closing volume,気道抵抗,呼吸抵抗,換気シンチなどがある.
●気道が狭いほど,あるいはつぶれやすいほどair flow limitationが強く,これが一般的には気道閉塞としてとらえられているものである.
●換気シンチグラムでは気道閉塞を換気分布異常として各領域別にとらえることができる.

閉塞性肺疾患における気道過敏性

著者: 井上洋西

ページ範囲:P.2078 - P.2082

●気道過敏性は気管支喘息の特徴的所見であるが,それ以外の慢性閉塞性肺疾患(COPD)でもしばしば認められる.
●COPDの気管支収縮薬に対する反応は気管支喘息と異なり,気道が収縮し始めてからの収縮の進行度合いは,緩やかな傾向を有する.
●COPDにおける気道過敏性はその気道の慢性炎症を示すものと考えられる.
●COPDで気道過敏性を有する者は,一般にその閉塞性病変の進行が速やかで,予後も悪いため,生活や環境を改め,薬物療法も加えて気道の炎症を抑制し,過敏性の改善を図る必要がある.

ガス交換障害と呼吸不全

著者: 川城丈夫 ,   岡田泰昌 ,   山澤文裕

ページ範囲:P.2083 - P.2085

●肺気腫による呼吸不全の約30%強の症例がCO2蓄積を伴う.CO2蓄積型の呼吸不全症例の中で症例数が多い基礎疾患は肺結核症およびその後遺症であり,それに次いで肺気腫である.
●低酸素血症の発生機序としてVA/Q不均等分布が著しいこと,および肺胞低換気の関与があげられる.急性増悪時にはこれら双方が増悪し,動脈血02分圧はさらに低下し,動脈血CO2分圧はさらに上昇する傾向が強い.
●発症後5年で50%の症例が呼吸不全になり,呼吸不全になってから5年目の生存率は約50%である.

肺性心と肺循環

著者: 吉田康秀 ,   栗山喬行

ページ範囲:P.2086 - P.2088

●肺性心の存在は,患者のQOLを低下させるばかりか予後不良因子である.
●肺性心発症の基礎病態は肺高血圧の存在である.
●慢性閉塞性肺疾患の肺高血圧発症機序として,低酸素性肺血管攣縮や肺血管構築の改変が重要な因子と考えられている.
●酸素療法は肺性心の進行を遅らせ,患者の予後を改善させる効果がある.
●肺性心への移行および急性増悪発症に注意を払い,診断,治療面での注意深い患者管理が必要である.

呼吸筋の負荷と疲労

著者: 吉村尚高 ,   阿部直

ページ範囲:P.2089 - P.2091

●筋疲労とは,活動中の筋肉が負荷に対して十分な張力や収縮速度を発生し得ないが,休息によって回復する状態である.
●慢性閉塞性肺疾患における呼吸筋疲労の原因として,心拍出量低下,低酸素血症,低栄養状態,肺気量増加,および換気に対する負荷の増加が挙げられる.
●呼吸筋疲労の臨床所見は,①浅く頻回の呼吸および努力性呼吸,②奇異呼吸,すなわち肋間筋および補助呼吸筋が換気運動に著しく動員されることによる吸気時の腹壁陥凹,③胸壁と腹壁の換気パターンの交代現象である.

診断のすすめ方

問診による鑑別のポイント

著者: 蝶名林直彦 ,   渡部則彦 ,   田中純太

ページ範囲:P.2092 - P.2094

●慢性閉塞性肺疾患患者を対象にした問診にあたっては,限られた時間内で最大限の情報を得るため,各疾患に特有な症状の有無を積極的に聞き出す技術の習得が必要である.
●自覚症状として,咳・痰の発現時間,季節性,喘鳴の有無,喀痰の性状および呼吸困難の程度とその発症状況などの問診が必須となる.
●一方,生活習慣・既往歴では,喫煙本数/日×年(Brinkmann index),慢性副鼻腔炎の有無,アレルギー疾患の合併および小児期の肺炎の既往などが重要である.

肺聴診と肺音(呼吸音)の特徴

著者: 米丸亮 ,   清川浩

ページ範囲:P.2096 - P.2098

●頸部の聴診は連続性ラ音,気道閉塞のスクリーニングに適している.深呼気位まで呼出させると,気道閉塞の早期発見に役立つ.
●肺気腫では肺胞呼吸音が減弱する.
●喘息では多様な連続性ラ音,高音性の連続性ラ音を聴取する.
●喘息重積発作で換気量が低下すると,呼吸音が減弱するので注意を要する.
●Monophonicな低音性連続音が反復して聴取される場合,中枢気道の器質的狭窄を疑う.
●閉塞性肺疾患で聴取される断続性ラ音は,coarse crackleである.

胸部X線写真からわかること

著者: 佐藤弘一 ,   岩神真一郎 ,   檀原高

ページ範囲:P.2099 - P.2103

●閉塞性肺疾患の胸部X線写真では,その重症度に応じて肺の過膨張所見(横隔膜の低位平坦化,胸骨後腔の拡大)が見られる.
●閉塞性肺疾患の鑑別は,臨床所見ならびに肺過膨張所見以外の肺野所見などを総合して行われる.
●過膨張所見のパラメーターを計測することにより,呼吸機能検査から見た閉塞性障害の程度の推測がある程度は可能である.

CTの有用性と鑑別診断

著者: 山岸雅彦

ページ範囲:P.2104 - P.2110

●喘息を除くなら閉塞性肺疾患のほとんどは肺気腫である.
●肺気腫の重症度などの評価は,これまでは主に肺機能検査で行ってきたが,CT像を用いることで形態的な肺気腫の質的・量的診断が直接可能となった.
●その結果,これまで肺気腫とかCOPDとかで一括されてきた患者群も,実は多彩な形態変化をもった疾患群であることがわかってきた.
●こうした診断の進歩を整理し,臨床における病態解析,さらには治療に結びつけるのはこれからの課題である.

呼吸機能からの鑑別診断

著者: 鈴木俊介 ,   佐藤雅訓

ページ範囲:P.2112 - P.2115

●気管支喘息では,FEV1,抵抗,ピークフローが病勢とともに変化し,診療上有効な指標である.FEV1はβ2刺激薬の吸入で改善する(可逆性テスト).
●肺気腫ではFEV1の低下が著明である.肺胞でのガス交換を表すDLCO,DLCO/VAの低下,肺組織の破壊を表すPst(l)の低下,Cstの上昇が特徴的である.
●慢性気管支炎は閉塞性障害の程度は軽度のことが多い.
●びまん性汎細気管支炎では閉塞性障害は高度であるが,DLCO,Cstなどは正常である.

生化学・免疫学的検査からのアプローチ

著者: 大石展也 ,   四元秀毅

ページ範囲:P.2116 - P.2118

●肺気腫においては,稀に,α1-アンチトリプシンの欠損が発症の原因となる場合があり,若年性肺気腫や家族集積の見られる場合には考慮する必要がある.
●びまん性汎細気管支炎においては,寒冷凝集素価が高値を示し,治療による病状の改善に伴って低下する.
●アトピー性(外因性)気管支喘息においては,詳細な病歴聴取によりアレルゲンを推定し,アレルゲン特異的IgE抗体の検査あるいは皮膚試験を行って,アレルゲンを同定することが必要である.

血液ガスの評価

著者: 岡村樹

ページ範囲:P.2119 - P.2121

●それぞれの閉塞性肺疾患に特異的な動脈血液ガス所見はない.動脈血液ガス値は,これらの疾患の重症度の判定および治療方針を決定する上で重要である.
●気道閉塞の程度と動脈血液ガス値との間には有意な相関は認められない.

運動耐容と負荷試験

著者: 赤柴恒人 ,   堀江孝至

ページ範囲:P.2122 - P.2125

●慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の労作時呼吸困難は,運動耐容能の低下として客観的にとらえることができる.
●運動負荷検査は,運動耐容能を直接的に評価でき,臨床的に有用な検査法である.また,運動耐容能の低下をもたらしている原因(運動制限因子)をも特定することができる.
●運動制限因子としてCOPD患者では換気系がその要因であり,ventilatory requirementとventilatory capacityの均衡が早期に崩れることにより呼吸困難が出現する.

睡眠時呼吸障害と診断

著者: 高崎雄司 ,   神尾和孝 ,   松浦圭文

ページ範囲:P.2127 - P.2129

●睡眠時呼吸障害とは,睡眠時に呼吸異常を伴う病態を呼ぶ.
●睡眠時無呼吸症候群とは,睡眠時呼吸障害の一部を成し,頻発する睡眠時無呼吸を特徴とする症候群である.
●睡眠時無呼吸症候群は,その発現機序から中枢型と閉塞型に分類できる.
●治療はすべての睡眠時無呼吸症候群に適応とはならない.
●治療の適応は,症状,無呼吸の発現頻度などを総合的に判断し,決定する.

治療の進歩

慢性閉塞性肺疾患治療のストラテジー

著者: 宮城征四郎 ,   喜屋武幸男 ,   小浦方啓代

ページ範囲:P.2130 - P.2134

●COPDの慢性気管支炎と肺気腫との間には臨床的に際立った相違点がいくつか存在する.
●慢性気管支炎と肺気腫の治療のストラテジーにも,したがって多少の違いがある.
●COPDを治癒に導く治療法は現在のところ存在しない.禁煙教育,薬物療法,在宅酸素療法,呼吸器リハビリテーションや理学療法を通じて生活の質の向上を図る以外に治療法はない.
●COPDは急性増悪を反復しつつ段階的に悪化する.急性増悪誘因の大部分は細菌性下気道感染症であり,感染予防および合併症の監視などによる総合的対策に留意する.

気管支喘息治療の最近の動向

著者: 中島幹夫 ,   大田健

ページ範囲:P.2136 - P.2141

●近年,気管支喘息は気道の慢性炎症性疾患であると認識されるようになった.
●患者の状態の客観的な評価の手段としてPEFや動脈血ガス分析(急性発作時)が用いられる.
●新しい治療の動向としては,抗炎症作用を持つ薬剤,特にBDPの積極的な投与,β2刺激薬のregular useに対する反省,テオフィリン薬の位置づけの再考慮などである.
●日本のガイドラインでは,テオフィリン薬を重要な治療薬として明確に位置づけている.
●ガイドラインはあくまで治療の参考となるもので,その画一化を図るものではない.

去痰薬の使い分け

著者: 中村清一

ページ範囲:P.2142 - P.2144

●去痰療法は補助療法で,疾患の診断を常に念頭に置くべきである.しかし,適切に使用されれば患者の苦痛が軽減できる強力な療法である.
●去痰薬は粘液溶解薬,粘液修復薬,粘膜潤滑薬に分類されており,痰の性状に合わせた処方が必要である.
●痰の入っている容器を45度に傾け,容易に移動するときは粘性が低い薄い痰で,なかなか移動しない痰は粘性が高い痰である.粘液溶解薬の適応があるかないかの簡単な目安になる.
●粘液修復薬,粘膜潤滑薬は幅広い適応を示す第1選択薬である.

エリスロマイシン療法

著者: 杉山幸比古

ページ範囲:P.2145 - P.2147

●エリスロマイシン(EM)の少量長期投与法は,びまん性汎細気管支炎(DPB)に著効を示す.
●1日400〜600 mgを半年〜数年間投与する.
●DPB患者では合併する慢性副鼻腔炎の諸症状にも効果を示す.●DPB以外でも慢性気道感染症や副鼻腔炎を伴った気管支喘息に対しても一定の効果がある.
●作用機序として抗菌作用以外の作用が考えられている.
●EMが副作用を示す例では,クラリスロマイシン,ロキシスロマイシンが用いられる.

ステロイド薬の使い方

著者: 吉澤靖之 ,   澤田めぐみ

ページ範囲:P.2148 - P.2149

●COPDで膿性痰の多い症例はエリスロマイシン投与で治療後,吸入を含めたステロイド薬を使用するか,あるいはエリスロマイシンと同時併用を行う.プレドニゾロン投与で1秒量が20%以上改善する症例は,長期使用(吸入ステロイド剤も含めて)を行う.
●吸入ステロイド薬・ベクロメサゾン(ベコタイド®,アルデシン®,タウナス®)は10吹き,1日2回,10吹き,1日3回のように使用し,30吹き/日以上の増量は意味がない.吸入ステロイドの使用時はスペーサーを使用し,含嗽を必ず行う.

抗生物質の適応と選択

著者: 昔天間光彦 ,   斎藤厚

ページ範囲:P.2150 - P.2151

●重要な感染菌は急性増悪菌としてのインフルエンザ菌,肺炎球菌と持続感染菌としての緑膿菌である.
●治療にあたっては,その病期をよく認識して,抗生剤の選択,使用期間,中止時期を決めなければならない.
●急性増悪時はまずインフルエンザ菌を想定して抗生剤を選択する.
●マクロライド系抗生物質の長期少量投与は,DPB以外の慢性気道感染症にも有効である.

吸入抗コリン薬の作用と適応

著者: 武内浩一郎

ページ範囲:P.2152 - P.2155

●アセチルコリン(Ach)は副交感神経末端から分泌され,気管支平滑筋を収縮させる.
●吸入抗コリン薬はAchのアンタゴニストとして働き,気管支拡張作用を有する.吸入β2刺激薬より作用時間が長く,心臓への影響が少ない.
●吸入抗コリン薬は粘膜から吸収されにくく,全身性の副作用が出現しにくい.
●吸入抗コリン薬は肺気腫や慢性気管支炎では吸入β2刺激薬より有用性が高い.
●吸入抗コリン薬は喘息では吸入β2刺激薬より気管支拡張作用は弱いが,併用効果,長時間作用性,morning dipへの有用性が期待される.

吸入療法の実際

著者: 倉島篤行

ページ範囲:P.2157 - P.2159

●吸入専用のステロイド薬が開発され,従来に比べて全身的な副作用が軽減された.
●スペーサー使用によって不用な口腔咽頭部への薬剤の沈着を減らし,肺への到達量は約2倍になった.
●気管支喘息治療においてステロイド吸入療法は中心的な役割を果たす.

日常生活の注意点

著者: 山口哲生

ページ範囲:P.2160 - P.2162

●患者が自分の理学的所見から自分の状態を知りうることは生活管理上大切であり,その教育は必要である.
●患者に日誌をつける習慣をもたせる.
●症状安定期には,許容範囲を理解して,積極的に「歩くこと」が大切である.
●労作時にこそ酸素吸入を行えるように工夫し努力する.
●入浴・排便・感冒の予防・飲酒をひかえて禁煙をすることなど,きめ細かい生活上の指導と配慮が必要である.

栄養管理の意義と実際

著者: 米田尚弘 ,   吉川雅則 ,   夫彰啓 ,   成田亘啓

ページ範囲:P.2163 - P.2165

●COPD患者においては,高率に蛋白・エネルギー・アミノ酸栄養障害が認められ,呼吸機能・呼吸筋障害(呼吸筋疲労)と密接に関連する.この栄養障害は閉塞性換気障害・呼吸筋疲労など基本的病態生理を基礎として「呼吸器悪液質」を形成する.
●栄養管理は栄養アセスメントに基づき,安静時エネルギー消費量の1.5倍以上のカロリーを投与し,蛋白源としては分枝鎖アミノ酸が有効である.
●栄養障害は予後,感染防御能,運動能などとも関連し,栄養管理をCOPD治療の一環とする.

疾患による在宅酸素療法(HOT)の効果

著者: 神野悟

ページ範囲:P.2167 - P.2169

●在宅酸素療法(HOT)の研究は主に慢性閉塞性肺疾患(COPD)を対象に行われ,適応基準もそれらがもとになっている.
●COPDではHOTによる予後改善効果が認められている.機序として組織低酸素の改善効果,肺循環の改善効果が考えられている.また肺気腫型では呼吸困難改善効果も考えられる.
●本邦ではHOT症例の約半数が非COPD症例である.特に結核後遺症症例が多い.
●HOTの非COPD疾患に対する長期効果についてのデータは少ないが,疾患の特徴に即した管理が必要である.

呼吸訓練と呼吸筋訓練

著者: 宮川哲夫

ページ範囲:P.2170 - P.2172

●COPDの呼吸筋は呼吸筋疲労に陥りやすく,呼吸訓練と呼吸筋訓練により換気効率の改善と呼吸筋の強化が必要である.
●呼吸生理からみて,呼吸訓練と呼吸筋訓練の目標は,①運動部位を吸気補助筋から横隔膜呼吸へ移動,②呼吸数を減少し,1回換気量を増加,③最大吸気筋力の増大,④1回換気量に要する吸気筋力の減少,⑤吸気時間を短縮し,吸気流速を増加,⑥換気-血流比をマッチングさせること,である.

運動療法の処方と実際

著者: 栗原直嗣

ページ範囲:P.2173 - P.2175

●運動能力をたかめることは,日常生活活動の質を上げるうえから大切である.
●運動療法には呼吸訓練,リラクセーション訓練,日常活動訓練,体力増強訓練などが含まれる.
●呼吸困難の強い患者には運動と休息を繰り返すインターバル訓練が適している.Hugh JonesIII度までの患者では持久力訓練を最大負荷量の8割程度の強さで行う.
●運動能力を,歩行距離などを含めて客観的に評価することは大切であり,運動時の低酸素血症や心拍数の変化,呼吸困難の強さなどを観察する.

新しい試み—胸腔鏡下レーザー照射によるブラ焼灼と横隔膜形成

著者: 河野匡 ,   古瀬彰

ページ範囲:P.2176 - P.2177

●内科的治療の限界に達した肺気腫に対しては現在まで肺移植以外に有効な治療法がなかった.
●最近,肺気腫に対し胸腔鏡下にレーザーを用いて肺の表面を焼灼する治療法が可能となった.
●レーザー焼灼により気腫肺の表面が収縮するととともにやや硬化し,過大になっている肺コンプライアンスが正常化し,総肺容量が減少する.
●肺容量の減少は呼吸筋を内側に戻し,呼気位に近い状態にする.平坦化していた横隔膜はドーム型となり,換気,呼吸機能が改善する.
●胸腔鏡下に行うことにより拘束性障害を加えることなく手術を行うことができる.

対談 内科診療のあゆみ・11

内科診療と消化管疾患

著者: 上野文昭 ,   尾形悦郎

ページ範囲:P.2221 - P.2231

消化管疾患理解の変化
より動的に捉える
 尾形 消化管疾患というテーマでお話を伺っていきたいと思います.日常臨床で一番頻度の多いプロブレムは,胃が痛い,お腹をこわした,下痢をした,などということではないでしょうか.その場合に食中毒など病原性細菌の感染を含め,昔も今も病像はそうは変わっていないと思うのです.ただ最近,昔と違いまして,たとえば胃の障害だと非ステロイド抗炎症薬(nonsteroidal anti-inflammatory drugs:NSAIDs)など薬によって起こったものなどはかなり出てきました.また,急性胃粘膜病変(acute gastric mucosal lesion:AGML)という言葉が出てきたりしていますし,大腸疾患の場合には,昔からありましたが,炎症性大腸疾患や過敏性腸症候群(irritable boweIsyndrome:IBS)などが多くなったような気がします.そういうことも含めまして,病像は昔も今も変わらないのですが,新しい概念,知識の導入によって,ごく当たり前の胃腸疾患の理解がどのように変化したか.まずはそこからお話を伺いたいと思うのですが.

medicina Conference・4

全身倦怠感,呼吸困難,浮腫で入退院を繰り返し,腎不全に陥った44歳の男性

著者: 帆足誠司 ,   藤田善幸 ,   辻野志穂 ,   井上泰 ,   森正也 ,   北原光夫 ,   佐藤正 ,   山田富美子 ,   国本英治 ,   石川徹 ,   小畑利之 ,   飯田栄俊 ,   梅本典江

ページ範囲:P.2182 - P.2199

 主訴:全身倦怠感,呼吸困難,浮腫
 現病歴:1989年,糖尿病を指摘されるも放置していた.1991年3月より下腿浮腫が,6月より呼吸困難が出現し,6月11日,某病院入院.血液検査にてBUN 75.0mg/dl,Cr 5.1mg/dl,K 7.7mEq/l.利尿剤にて呼吸困難,浮腫は軽快し,6月24日,当院転院,第1回入院.

電子内視鏡による大腸疾患の診断・21

画像処理 1.腫瘍

著者: 勝健一

ページ範囲:P.2201 - P.2205

 電子内視鏡の出現により,電気的な処理による診断能力の増大と科学的な診断技術への発展の希望が抱かれた.しかし,いまだに通常の内視鏡診断の範囲を越ていない.おそらく使用上のメリットのほかに,自信をもって電子内視鏡がファイバースコープに勝ると断言できる人は現在のところいないであろう.これは電子内視鏡がファイバースコープの機構に固執してつくられていることに起因していると考えられる.内視鏡所見の診断が図1のような認識により行われていると仮定すると1),電子内視鏡には入力と出力の部分しか組み込まれていないことになる.この間を構成する機能を充実して初めて電子内視鏡が最初に求められた期待に到達するのである。
 現在われわれが試みている画像処理には市販のパーソナルコンピューターを利用しているので,これらの機構を満たせるような高性能のコンピューターではない.したがって,臨床の場においてリアルタイムで利用できる画像処理とはほど遠いものである.また,現在の大腸内視鏡は被写体に対して正面から光源光で照明をすることは不可能であり,病巣を全体像として観察することは困難な機構になっている.さらに記録される画像は明るさや陰影の差まで記録されているために,内視鏡直視下での画像処理には適切な器機ではない.このような状況における現在の画像処理の写真を紹介する.

図解病態のしくみ—肝臓病・14

特発性門脈圧亢進症

著者: 中山義秀 ,   岡田和彦 ,   渡辺明治

ページ範囲:P.2206 - P.2212

概念
門脈圧亢進症とは,臨床的に脾腫,食道静脈瘤,消化管出血といった門脈圧の亢進に基づく症候群である.その主な原因として,門脈から肝静脈の下大静脈開口部に至るまでのどこかに門脈血流の狭窄ないし閉塞があり,それにより血流がうつ滞することがあげられる.最も多いのが肝内後類洞性閉塞である肝硬変によるものであるが,肝外門脈閉塞,肝静脈閉塞,血液疾患,寄生虫疾患など既知の原因疾患を有さない原因不明のものが特発性門脈圧亢進症(idiopathic portal hyperten-sion:IPH)といわれる.
歴史的にみると,Bantil)が巨脾,貧血,白血球減少,腹水,食道静脈瘤を示す疾患を報告し,これをBanti病とした.しかし,この疾患は腹水期を経て肝硬変に至るものであるとされ,今日の特発性門脈圧亢進症と同一の疾患とは考えにくい.

内科医のための胸部X-P読影のポイント・24

癌性胸膜炎

著者: 松井祐佐公

ページ範囲:P.2214 - P.2218

症例
 患者 70歳,男性.
 主訴 咳・痰,咳嗽時の右胸痛.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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