icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina30巻2号

1993年02月発行

電子内視鏡による大腸疾患の診断・12

表面型病変(1)—平坦・陥凹型大腸腺腫・m癌

著者: 田淵正文1

所属機関: 1東京共済病院内科

ページ範囲:P.353 - P.357

文献概要

 1987年頃までは,「大腸腫瘍(癌と腺腫)といえば,隆起している」のが常識であった.「隆起=腫瘍」という概念が支配的であったのである.「隆起の一部が崩れて陥凹部が出てくると,悪性化している」と認識されていた.
 当時,「平坦・陥凹型の病変が全く見つかっていなかったか?」といえば,そうでもない.1977年の刈谷1)をはじめとするいくつかの症例報告がある.しかし,大腸腫瘍の10%前後が平坦・陥凹型であるとは,予想さえされていなかった.大腸の腫瘍全体からみる頻度はかなり低く,「大腸腫瘍の進行癌へのメインルートは,隆起型から」という命題に対抗する概念は,以前,存在しなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら