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今月の主題 白血病—研究と診療の最新情報 分子病態からみた病型分類
慢性骨髄性白血病の急性転化と遺伝子異常
著者: 平井久丸1
所属機関: 1東京大学医学部第3内科
ページ範囲:P.609 - P.611
文献購入ページに移動●慢性骨髄性白血病(CML)は,多能性造血幹細胞レベルの疾患であり,90%以上の症例にPh1染色体が認められる.Ph1染色体はt(9;22)の結果であり,この染色体上でBCR/ABLキメラ遺伝子が形成される.ほとんどの症例が急性転化を起こし,この際に80%以上の症例に付加的染色体異常が加わる.この付加的染色体異常と急性転化の関連が注目されているが,実際にi(17q)を持つ急性転化では,両方のアレルでp53遺伝子が不活化されていることが示されている.しかし,急性転化の分子機構はその多くがいまだ不明であり,今後の解明が待たれる.
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