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文献詳細

雑誌文献

medicina30巻5号

1993年05月発行

文献概要

対談 内科診療のあゆみ・5

神経疾患診療の基本と最近の進歩

著者: 黒岩義之1 尾形悦郎2

所属機関: 1横浜市立大学医学部神経内科 2癌研究会附属病院

ページ範囲:P.978 - P.987

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 尾形 私の個人的な経験ですが,neurologyといいますと,まず思い浮かぶのが豊倉康夫先生の大変meticulousな神経所見のとり方とinterpretationです.あの,診察技術とanatomyとを対比した,芸術ともいえる組み立てがまず頭に浮かぶのです.一方で,最近の医療機器の進歩によって,ちょっと意識障害のある患者,あるいはあった患者が来ると,すぐCTを撮ります.meticulousな神経所見をとる前にそういう検査をすぐやっています.それがいい悪いではなくて,そういう機器が導入されてからは,そのようにやらないと速やかな治療方針の決定もできない,と考える人が増えているように思います.
 次に私が思い浮かべることは,先ほどの豊倉先生のmeticulousな診察に加えて,精細な文献的チェックです.その病気の原因が何であるかは別として,こういう疾患像があるということを神経内科では非常に明確にしていますね.これは何も豊倉先生だけではなくて,有名なneurologistは皆さん実に精密に患者の病態を記載しています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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