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文献詳細

雑誌文献

medicina30巻6号

1993年06月発行

文献概要

今月の主題 心不全診療の新たな展開 大規模スタディは何を教えたか

ザモテロール

著者: 堀正二1 佐藤秀幸1 尾崎仁1

所属機関: 1大阪大学医学部第1内科

ページ範囲:P.1016 - P.1018

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●ザモテロールは交感神経β1受容体部分刺激薬であり,内因性交感神経活動の低いときはβ刺激作用を,高いときは遮断作用を発揮する.
●軽・中等症の心不全患者に対しては本薬剤の長期有効性が認められている.
●逆に,重症心不全における臨床試験ではプラセボよりも死亡率が高率であった.そのため,本邦ではザモテロールの開発は中止された.
●重症例で死亡率を悪化させた機序として,これらの患者では内因性交感神経活動が亢進しており,そのためにβ遮断作用が優位に発揮されたものと推察される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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