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電子内視鏡による大腸疾患の診断・17
大腸の粘膜下腫瘍
著者: 多田正大1 清水誠治1 柴峠光成1 大塚弘友1
所属機関: 1京都第一赤十字病院第2内科
ページ範囲:P.1332 - P.1337
文献購入ページに移動粘膜下腫瘍か否かの内視鏡診断は難しくない.なぜなら,上皮性腫瘍の内視鏡像をよく記憶しておくことによって,これらに該当しないような所見が得られたら非上皮性腫瘍が疑われ,粘膜下腫瘍として診断することができるからである.腫瘍の表面を正常上皮が被蓋していること,一部潰瘍を形成していても,その周辺の被蓋上皮は正常粘膜であること,病変の大きさの割には表面が平滑であり,癌や腺腫のように分葉や結節をつくらないこと,時には胃の粘膜下腫瘍と同様に,いわゆるbridging foldを形成すること,などが本症として積極的に診断する所見である.
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