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文献詳細

雑誌文献

medicina30巻9号

1993年09月発行

文献概要

対談 内科診療のあゆみ・9

血液疾患診療の進歩

著者: 池田康夫1 尾形悦郎2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部内科 2癌研究会附属病院

ページ範囲:P.1788 - P.1800

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 尾形 血液の分野といいますと,私が臨床を始めた頃にまずイメージとして上がった病気は貧血です.私どもは自分で血算をし,自分でsmearを作り,自分で染めて見ました.今はほとんど数字の書かれた伝票を見るだけと思うのですが.
 そんなことを思い出しながら貧血について考えてみますと,昔は寄生虫が多かったせいもあるのですが,貧血があるとまず内科医としては消化管の異常,あるいは寄生虫による異常,女性の場合には鉄欠乏性貧血などを考えて,そういう病気を鑑別診断していました.鉄欠乏性貧血が当時は一番多かったわけですが,治療としては,経口的にどういう鉄剤をやるか,あるいは鉄剤は還元剤と一緒にやるか,食事の前がいいか,後がいいか,お茶を飲むか飲まないか,あるいは急ぐ時には静脈注射で計算してやるか,そういうことが主として思い浮かびます.そこで,鉄欠乏性貧血について,現在の先生のご理解と臨床医としてのアプローチをお伺いしたいと思います.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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