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今月の主題 消化器疾患の治療法—1994年の再評価 肝疾患
肝硬変に伴う出血傾向
著者: 金山正明1
所属機関: 1平塚共済病院消化器科
ページ範囲:P.110 - P.113
文献購入ページに移動●肝硬変に伴う出血傾向の成因は,凝固因子の産生障害による欠乏と血小板の減少が主体である.
●出血傾向に対する治療は原因である肝病変が非可逆性であるため,一過性の効果しか期待できないが,速効性であることが重要である.
●欠乏している凝固因子や血小板を直接補充することが,最も確実で速効的である
●実際に出血をしている場合,局所的治療と並行して,プロトロンビン時間が20秒以上に延長している場合は新鮮凍結血漿を,血小板数が30,000/μl以下の場合は濃縮血小板を補充する.
●DIC症候群合併例では,濃縮アンチトロンビンIIIとヘパリンの併用を行う.
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