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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻10号

1994年10月発行

今月の主題 内科エマージェンシー

疾患別内科エマージェンシー

食道・胃静脈瘤破裂

著者: 豊永純1 重森宏敬1 田山千鶴1

所属機関: 1久留米大学医学部第2内科,消化器病センター

ページ範囲:P.2174 - P.2176

文献概要

ポイント
●食道・胃静脈瘤破裂の治療が他の消化管出血の治療と異なる点は,止血の完了が治療の終了でなく,治療のゴールは静脈瘤の完全消失にあることである.
●食道・胃静脈瘤破裂においては,基礎疾患に肝硬変症を有している.
●食道・胃静脈瘤の存在自体は無症状であるが,破裂出血は突然の大量出血で始まる.
●門脈腫瘍塞栓を有する肝癌合併例,pipe line varix1)は止血に難渋する.
●低蛋白血症,栄養障害,網内系機能低下,体液調節異常,凝固線溶系異常,耐糖能異常などが潜在している.
●病態を十分に把握したうえでの迅速,正確な診断即治療が望まれ,破裂発症から止血までの時間が予後に直結している.
●治療法として内視鏡的硬化療法(endoscopic injection sclerotherapy:以下EIS)と内視鏡的静脈瘤結紮術(endoscopic variceal ligation:以下EVL)がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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