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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻10号

1994年10月発行

薬を正しく使うためのDrug Information—副作用について・10

高カロリー輸液製剤によるアシドーシス

著者: 岡田正1 小林秀之1

所属機関: 1大阪大学医学部小児外科学教室

ページ範囲:P.2258 - P.2259

文献概要

 1960年代後半に試みられ1),以後急速に発展・普及した高カロリー輸液または静脈栄養法(TPN)は,従来の輸液に比べ非経口的に高栄養の補給を行い,輸液のみで生命の維持を可能にした画期的な方法である.TPNは外科領域を中心に急速な発展を遂げ,現在ではおよそ世界中の臨床医学領域において必要不可欠な栄養法として普及している.しかし,適応疾患が拡大するにつれて,当初予想し得なかった種々の合併症の出現を見るようになった.そうした中で,通常の経口摂取に比べると異常に多くの糖あるいはアミノ酸を与えることが,時として生体の代謝に重大な影響を与えることが知られるようになった2,3).最近,TPNに伴う乳酸アシドーシスの発生が注目されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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