文献詳細
文献概要
増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液生化学検査 蛋白
プレアルブミン
著者: 高瀬修二郎1
所属機関: 1金沢医科大学消化器内科
ページ範囲:P.14 - P.15
文献購入ページに移動検査の目的・意義
肝は血清蛋白の主たる合成の場であり,肝での蛋白合成能の指標として,従来より血清アルブミン濃度が用いられてきている.しかし,血清アルブミンの血中半減期は2〜3週間と比較的長く,またその血中濃度の維持には生体のホメオスターシスが強く働くために,必ずしも肝での蛋白合成能を鋭敏に反映しているとはいえない.
プレアルブミンはそのほとんど(99%)が肝で合成され,かつ血中半減期が1.9日と極めて短い,いわゆるrapid turn over serum proteinであり,血清プレアルブミン濃度は肝の病変の有無とその程度によって大きく左右される.したがって,病因には関係なく,諸種の肝疾患における病態解析に利用される.急性肝炎では,初診時での重症度判定および回復期での肝機能の改善判定に用いられる.慢性肝障害では,肝硬変の機能的診断に有用である.また,術前や術後あるいは癌治療患者の栄養状態の評価指標として用いられている.
肝は血清蛋白の主たる合成の場であり,肝での蛋白合成能の指標として,従来より血清アルブミン濃度が用いられてきている.しかし,血清アルブミンの血中半減期は2〜3週間と比較的長く,またその血中濃度の維持には生体のホメオスターシスが強く働くために,必ずしも肝での蛋白合成能を鋭敏に反映しているとはいえない.
プレアルブミンはそのほとんど(99%)が肝で合成され,かつ血中半減期が1.9日と極めて短い,いわゆるrapid turn over serum proteinであり,血清プレアルブミン濃度は肝の病変の有無とその程度によって大きく左右される.したがって,病因には関係なく,諸種の肝疾患における病態解析に利用される.急性肝炎では,初診時での重症度判定および回復期での肝機能の改善判定に用いられる.慢性肝障害では,肝硬変の機能的診断に有用である.また,術前や術後あるいは癌治療患者の栄養状態の評価指標として用いられている.
掲載誌情報