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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液生化学検査 蛋白
セルロプラスミンと銅代謝
著者: 寺尾壽夫1
所属機関: 1帝京大学医学部神経内科
ページ範囲:P.25 - P.27
文献購入ページに移動 検査の目的・意義
ヒトの血清中(血漿中)に含まれる銅は,その大部分はセルロプラスミン中に含まれており,残りのほとんどはdissociable bondをもってアルブミンとゆるく結合した銅が占めている.さらに残りのわずかな部分は低分子の物質と結合しているものであり,その中にはアミノ酸とcomplexをつくっているものがあると考えられる.
セルロプラスミンは1分子中に6~8個の銅分子を有するsky blueの蛋白である.この蛋白はacute phase protein1)であり,外傷や敗血症のほか,悪性腫瘍でも上昇する.しかし,上昇する場合よりも低下する場合のほうが臨床的意義は大きく,Wilson病やMenkes症候群の診断に不可欠である.
ヒトの血清中(血漿中)に含まれる銅は,その大部分はセルロプラスミン中に含まれており,残りのほとんどはdissociable bondをもってアルブミンとゆるく結合した銅が占めている.さらに残りのわずかな部分は低分子の物質と結合しているものであり,その中にはアミノ酸とcomplexをつくっているものがあると考えられる.
セルロプラスミンは1分子中に6~8個の銅分子を有するsky blueの蛋白である.この蛋白はacute phase protein1)であり,外傷や敗血症のほか,悪性腫瘍でも上昇する.しかし,上昇する場合よりも低下する場合のほうが臨床的意義は大きく,Wilson病やMenkes症候群の診断に不可欠である.
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