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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集

血液生化学検査 蛋白

フィブロネクチン

著者: 西成田進1

所属機関: 1日本大学医学部第1内科

ページ範囲:P.28 - P.29

文献概要

検査の目的・意義
 フィブロネクチン(fibronectin:FN)は,血漿,羊水,体液,ほとんどすべての器官の細胞表面に存在する糖蛋白で,分子量は約46万である.主な産生細胞は肝細胞,血管内皮細胞,血液単球を含む網内系細胞と考えられている.その機能は,細胞と細胞の接着,細胞と基質との接着,細胞の移動,オプソニン作用,細胞の分化,損傷組織の修復などのほかに,最近では,癌転移の抑制作用,免疫・炎症反応におけるサイトカインとの協同作用なども報告されている.
 一般に臨床検査として,FNの測定が特定の疾患の診断に直接結びつくことは少なく,上記の多彩なFNの機能が何らかの形で関与するような,免疫・炎症反応の病態を反映する一つの指標としての意義を持つ.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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