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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液生化学検査 炎症マーカー

顆粒球エラスターゼ

著者: 島貫公義1 櫻林郁之介1 柏井昭良1

所属機関: 1自治医科大学大宮医療センター総合医学I,II

ページ範囲:P.52 - P.53

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検査の目的・意義
 顆粒球アズール顆粒に局在する顆粒球エラスターゼ(granulocyte elastase:GEL)は非特異的中性蛋白分解酵素であり,多くの生体構成成分を分解する.そのため,正常生体の血液・組織液中にはGEL作用を抑制する大量のα1-プロテアーゼインヒビター(以下α1-PI)とα2-マクログロブリン(以下α2-MG)が存在し,活性型GELの90%にα1-PIが,10%にα2-MGが結合してGELを不活性化し,生体を保護している(図1).
 GELは,生体が何らかの侵襲を受けたときに補体,サイトカイン,エンドトキシン,抗原抗体複合物などの刺激によって顆粒球より放出されるため,血中や体液中のGEL量を測定することにより,顆粒球の活性化の程度や活性化の原因となった何らかの侵襲の程度を評価できる1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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