文献詳細
文献概要
増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液生化学検査 酵素および関連物質 心筋・肝関連
ミオグロビン
著者: 阿部純一1
所属機関: 1東京大学医学部脈管病態生理学
ページ範囲:P.84 - P.86
文献購入ページに移動検査の目的・意義
ミオグロビン(Mb)は,分子量17,500 daltonsの赤褐色のヘム蛋白で,筋肉組織中に存在する.Mbの主な生理作用は,血色素(Hb)によって運搬されてきた酸素を筋組織で受け取り,これを筋組織中で運搬・貯蔵し,必要に応じてエネルギー産生系に供給することである.
Mbは,ヒトでは主として骨格筋(5mg/g wetweight),心筋(3mg/g wet weight)に存在する.筋細胞の崩壊時に細胞外に逸脱して血中に流出し,尿中に排泄される.すなわち,筋障害を引き起こす可能性のある広範な疾患に対し異常値をきたし得るわけで,この点,非特異的で,いわゆる診断に対する有用性は高いものではない.
ミオグロビン(Mb)は,分子量17,500 daltonsの赤褐色のヘム蛋白で,筋肉組織中に存在する.Mbの主な生理作用は,血色素(Hb)によって運搬されてきた酸素を筋組織で受け取り,これを筋組織中で運搬・貯蔵し,必要に応じてエネルギー産生系に供給することである.
Mbは,ヒトでは主として骨格筋(5mg/g wetweight),心筋(3mg/g wet weight)に存在する.筋細胞の崩壊時に細胞外に逸脱して血中に流出し,尿中に排泄される.すなわち,筋障害を引き起こす可能性のある広範な疾患に対し異常値をきたし得るわけで,この点,非特異的で,いわゆる診断に対する有用性は高いものではない.
掲載誌情報