medicina31巻11号

1994年10月発行

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント　第5集 血液生化学検査 酵素および関連物質 心筋・肝関連

LAP（ロイシンアミノペプチダーゼ）

著者： 遠藤了一¹ 藤岡高弘² 上野幸久³

所属機関： ¹三宿病院研究検査科 ²三宿病院内科 ³健康保険総合川崎中央病院内科

ページ範囲：P.96 - P.97

検査の目的・意義
　日常臨床検査として測定されている血清LAP（EC 3.4.11.2，アリルアミダーゼ）は，ミクロゾーム由来のLAPが主体をなし，肝・胆道疾患を特異的に反映し，特に胆汁うっ滞時に異常高値を示す．血清ALP，γ-GTPなどとともに胆道系酵素群に分類され，胆汁うっ滞の指標とされている．γ-GTPは各種の薬剤，飲酒などによる肝薬物代謝酵素系の誘導と類似した活性変動を示し，ALPは骨疾患などに影響されるため，LAPの測定はこれらの相互評価にも有用である．