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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液生化学検査 酵素および関連物質 膵関連

PSTI(膵分泌性トリプシンインヒビター)

著者: 小川道雄1

所属機関: 1熊本大学医学部第2外科

ページ範囲:P.109 - P.111

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検査の目的・意義
 膵分泌性トリプシンインヒビター(pancreaticsecretory trypsin inhibitor:PSTI)は膵臓で合成されて膵液中に分泌されるポリペプチドで,膵内で活性化したトリプシンを阻害する作用をもつ物質として発見された1).筆者らは,体液中のPSTIを測定するためのRIA系を確立して臨床的,基礎的研究をすすめ,PSTIが単に膵臓のトリプシン阻害物質であるだけでなく,広く生体の防御反応に関与している物質であることを明らかにした1〜3)
 血中PSTIは,①膵疾患の診断,経過観察のよい指標となる,②膵炎以外の生体への種々の侵襲に際して大きく上昇する,③種々の悪性腫瘍患者でも高率に上昇する,という特徴をもつ.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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