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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液生化学検査 酵素および関連物質 膵関連

トリプシン

著者: 早川哲夫1 成瀬達1 北川元二1

所属機関: 1名古屋大学医学部第2内科

ページ範囲:P.116 - P.117

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 膵にはカチオニック(cationic)トリプシンとアニオニック(anionic)トリプシンがあり,正常の膵液には2:1の比で含まれている.これにごく少量のメゾトリプシンが存在している1).血中のトリプシンはα2-マクログロブリン(α2-M)とトリプシン(T)の複合体(α2M-T),α1-アンチトリプシン(α1-A)とトリプシンの複合体(α1A-T),トリプシノーゲン(Tgn)が主な存在様式である.血中にはトリプシンのほかに活性阻害物質や類似活性酵素も共存するので,酵素活性を特異的には測定できない.したがって,血中トリプシンの変動はRIAやEIAを用いた免疫活性で測定している.現在一般に用いられるキットはカチオニックトリプシンを測定するRIAあるいはEIAのキットで,標準物質により測定値が異なる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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