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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液生化学検査 糖質および関連物質

尿中微量アルブミン/尿中トランスフェリン

著者: 倉本充彦1 金塚東1 土田弘基2 牧野英一1

所属機関: 1千葉大学医学部第2内科 2国立佐倉病院内科

ページ範囲:P.138 - P.140

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検査の目的・意義
 尿蛋白は陰性であるが尿中アルブミン排泄が亢進している時期,すなわち微量アルブミン尿を呈する時期を早期腎症(incipient nephropathy)と定義して,糖尿病性腎症をより早期に診断し治療する試みがされている1)
 糖尿病性腎症において,尿蛋白が陽性となる時期にはすでに非可逆性の糸球体病変が存在することが知られている.しかし,早期腎症の時期であれば,血糖と血圧の厳格なコントロールにより腎症の進展を防止し,回復することも可能であることが示唆されている.また,微量アルブミン尿を呈する症例の多くは後に持続性蛋白尿を呈し,糖尿病性腎症に移行することが明らかにされている.したがって,尿中アルブミンを測定し,早期腎症の有無を確認して,糖尿病患者を管理・治療することは大変重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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