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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液生化学検査 糖質および関連物質

乳酸

著者: 池澤嘉弘1 山谷恵一1 佐々木英夫1

所属機関: 1山形大学医学部第3内科

ページ範囲:P.158 - P.160

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 検査の目的・意義
 乳酸はピルビン酸と密接に関係しており,嫌気的解糖の終末代謝産物である.肝や腎でTCA回路や糖新生の基質となっている.乳酸は血中に一価の陰イオン有機酸として存在し,酸塩基平衡に重要である.一方,ピルビン酸は糖,アミノ酸,脂肪酸代謝すべてに関与している.食事摂取,組織の酸素分圧,関連する代謝過程の酵素活性に影響され,組織の酸素分圧の状態,酵素活性の低下の有無などがわかる.
 酸塩基平衡の異常,anion gapの増加を伴うアシドーシスや急性循環不全が疑われるとき,血中乳酸値を測定する.また,臨床上は乳酸アシドーシス,ミトコンドリア脳筋症,糖原病,Leigh脳症,各種酵素欠損症などの診断に用いられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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