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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液生化学検査 糖質および関連物質

ヒアルロン酸

著者: 川上正舒1

所属機関: 1自治医科大学大宮医療センター総合医学I

ページ範囲:P.164 - P.165

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検査の目的・意義
 ヒアルロン酸(hyaluronic acid)はD-グルクロン酸とN-アセチル-D-グルコサミンが繰り返し結合したムコ多糖で,眼硝子体,臍帯,関節,皮膚,軟骨のなどの結合組織に多い.生理的機能として細胞外基質の構造,水平衡の維持,血漿蛋白の組織漏出の制御,関節の潤滑性維持,細胞分裂時の補助などが挙げられる.
 最近,細胞表面のCD 44と結合することが明らかになり,リンパ球のリンパ節への集積やリンパ球・好中球の活性化など,細胞の機能制御への関与が注目されている.また,腫瘍細胞ではCD 44と異なる結合蛋白を有するものがあり,これに結合することにより癌の組織侵襲性が増加するとされている.細胞表面を被覆してウイルスや細胞傷害性リンパ球から保護する作用もあるとされる1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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