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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液生化学検査 脂質・リポ蛋白

CETP(コレステロールエステル転送蛋白)

著者: 山下静也1

所属機関: 1大阪大学医学部第2内科

ページ範囲:P.195 - P.199

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検査の目的・意義
 末梢組織に蓄積した余剰のコレステロールが高比重リポ蛋白(HDL)により引き抜かれた後,そのコレステロールはlecithin-cholesterol acyltransferase(LCAT)によってHDL上でエステル化されて,コレステロールエステル(CE)となる.コレステロールエステル転送蛋白(CETP)は,HDL中に含まれるCEを超低比重リポ蛋白(VLDL)や低比重リポ蛋白(LDL)などのアポ蛋白B含有リポ蛋白へと転送する(図1).これらのアポB含有リポ蛋白が,LDL受容体により肝臓に取り込まれて代謝される.この過程はコレステロール逆転送系と呼ばれ,動脈硬化防御機構の一つであるが,末梢組織に蓄積したコレステロールは最終的に胆汁の一部として排泄される.
 CETPは分子量64,000〜74,000,476個のアミノ酸からなる疎水性の糖蛋白で,副腎,肝臓,脾臓などの臓器,脂肪組織,骨格筋,ヒト肝癌細胞由来株HepG 2細胞,小腸上皮細胞,CaCo 2細胞,ヒト単球由来マクロファージなどの細胞で合成される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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