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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液生化学検査 血液ガス・電解質・微量金属

血液ガス(pH/PaCO2/PaO2/HCO3/Base Excess/O2sat)

著者: 飯野靖彦1

所属機関: 1日本医科大学第2内科(腎臓内科)

ページ範囲:P.207 - P.209

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検査の目的・意義
 血液ガスは呼吸機能,循環器機能,腎機能,細胞代謝の異常を把握するために重要な検査である.血液ガスの評価でのポイントは,酸塩基平衡障害と呼吸・循環器障害を区別して考えることである.もちろん両者はお互いに関連をもって変化するが,評価をする場合,区別をしたほうが病態を理解しやすい.pH,PaCO2,HCO3,Base Excess(BE)は主として酸塩基平衡評価(腎機能,呼吸機能,細胞代謝)に,PaCO2,PaO2,O2satは主として呼吸・循環器異常の評価に重要である.
 基本的には呼吸によって血液中にO2を取り込み,CO2を排出する.血液のpHは炭酸-重炭酸緩衝系で調節を受けており,CO2濃度によってpHが変化する(呼吸性酸塩基平衡障害).腎臓でのHCO3産生によってもpHが変化する(代謝性酸塩基平衡障害).細胞の代謝障害によって酸の負荷が起こる場合もある.循環器異常では心不全による肺うっ血によってPaO2の低下が認められるし,先天性心疾患では動静脈シャントが生じてPaO2低下が認められる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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