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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液生化学検査 血液ガス・電解質・微量金属
Mg(マグネシウム)
著者: 荒川泰行1 鈴木壱知1 藤林敬三1
所属機関: 1日本大学医学部第3内科
ページ範囲:P.218 - P.220
文献購入ページに移動1.Mgの生体内分布と生化学的作用 マグネシウム(Mg)は,生体内ではカルシウム(Ca),ナトリウム(Na),カリウム(K)についで多い陽イオン金属である.成人の生体内には20〜28gのMgが存在するが,そのうち60〜65%が骨中に,27%が筋肉中に,6〜7%がその他の組織中に,そして残りの1%が細胞外液中に存在する.臓器分布では,骨および筋肉のほか,代謝活性の高い神経組織および心筋,肝臓,消化管,腎臓,外分泌および内分泌腺,リンパ組織などに多い.
Caが主として細胞外に存在するのに比べて,Mgは細胞内に存在して重要な役割を果たしている.特にリン酸伝達反応とATPが関与する酵素反応系にMgがアクチベーターとして必須であることより,膜輸送,アミノ酸活性化,核酸合成,蛋白質合成,酸化的リン酸化,筋収縮,赤血球と血小板の形態保持などに不可欠である.
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